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学園内を果敢に動き回る一人生徒会の時雨は、なかなか見つからない。
点Pかよ。
職員室と生徒会室にいなかったということは、どこにいるんだろうか。検討もつかない。
……本当ならあのベンチでぼんやり日向ぼっこをしていたかった。
よく考えたら私にとって全く利益がないため、だんだんやる気がなくなってきている。
ぼんやりと廊下を見つめて、急に虚しくなってきた。凛太朗だったら元気良く時雨を探してくれるんだろうな。
☆
外に出て、先程まで居た場所の近くの道まで来た。
ビアンキ君を長い間待たせるわけにはいかないので、一度声をかけに行くつもりだ。
すると、方向的にはビアンキ君がいる辺りから湊が歩いてくるのが見えた。
あちらも私に気づいたのか、手を振りながら走って来た。
「A〜おはよ〜」
「湊。おはようの時間じゃないですよ」
時刻は完全に午後だ。きっとさっきまで寝ていたんだろう。休日まで起こしてやるほど幽も暇じゃない。
「今ね、せんりとゆうまにあったの〜。」
にへっと笑いながら抱きついて来たので慣れた動作で避ける。
「えー、よけないでよ」
不満そうにほっぺたを膨らませる湊に向かって微笑む。
「貴方はいつも自分勝手なんですよ。拒否権くらいください」
特に不埒な行動に関しては。
……しかし、顔がいいからなんとなく流されてしまう。所詮私も顔で価値を決めるような人なんだろうか。
すると、湊がはっとして言った。
「ねえA、にんげんの天使みたいなウニみなかった？」
「天使みたいなウニ！？」
めちゃくちゃ大きい声が出た。
うーん、と頭を掻く湊。
「ゆうまたちが天使みたいなウニをさがしてるんだって。あとやなぎも」
「天使みたいなウニを…」
天使みたいなウニ。考えただけで意味がわからないが、ふと急に合点がいった。
天使みたいなウニ、は知らないが、天使みたいな由仁なら知ってるぞ。こいつはひょっとして由仁とウニを聞き間違えたんじゃないだろうか、と。
「すみません湊、やっぱり多分見ました」
「天使みたいなウニ？」
「はい、そっちにいます」
「え〜、そんなのいるんだ〜」
悠馬達がビアンキ君を探していたということはきっと時雨は彼がここに居ることを知って、皆探すのを手伝ってもらっているんだろう。
私は「おいしいのかなあ」などと言っている湊を連れてビアンキ君を待たせた場所に向かった。
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クウ(プロフ) - 初めまして。続き楽しみです。 (2020年7月25日 17時) (
レス) id: e1d577414c (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - るーさん» 返信が遅れてすみません。ありがとうございます！短編集の件ですが、なかなか更新できていなくて、もう何話か書いてから公開しようと思っております。それまでお待ちいただけると嬉しいです！！ (2019年9月3日 7時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 夢主ちゃんがすごくタイプで好きな感じです。ストーリーも面白いです！これからも応援してます！もしよければ短編集の方のパスワードを教えてもらってもいいですか？ (2019年7月30日 23時) (レス) id: e7803b918a (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - レス返せてなくてすみません！どの激励のお言葉も嬉しく読ませていただいています！！二期始まる前に完結させれるように頑張ります……！！ (2019年7月26日 16時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
hermes753(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました。更新待ってます!!! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 8867b9a324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハト | 作成日時：2018年11月29日 11時
