330.黄色side 現実の厳しさ 14時更新 ページ44
『集中治療室ってどういう事なん』
『なんでそんな所に居るん』
『淳太は会いに行ったんか?』
・
予定より1時間遅れで終わった仕事
10分でもいいから会いたい
眠ってても声は聞こえるって
本人が言うてたから
聞きたいと言った
俺の声が少しでも届けばって
移動中のタクシーで見た
流星からの立て続けのメッセージ
どこまで話すか
俺はずっと迷っている
でもやっぱり話したほうがいい
ホンマに
最後かも知らんから
「人工呼吸器が付いてるから
集中治療室に入ってんねん」
「朝、お兄さんから電話があって
話を聞きに行ってきた
顔も見てきた」
そこまで送った所で
共有スケジュールを確認
2人とも今日と明日は地方で仕事
夜なら全員の時間が取れそう
「22時頃、グループ通話で話すわ
都合悪かったら言うてくれ
メッセージで送るには
内容が多すぎる」
・
彼女の居る部屋に向かう途中
長椅子が並ぶ待合室のような所で
ご両親とお兄さんにばったり会った
真っ赤な目をしたお母様は
俺を見てふわりと笑うと
「娘がいつもお世話になっております」
と深々と頭を下げた
「ワガママで大変だと思うけど…
よろしくお願いしますね」
そう言って再び頭を下げると
隣に居たお父様も、頭を下げた
「何が出来るかわからないけれど
全力で支えます」
そう言うと
2人は嬉しそうに頷いた
・
「見てこの服
給食当番みたいやろ?w」
枕元の椅子にすわって声を掛ける
今朝よりも整えられた
彼女の姿
頬の汚れは無くなり
服も病院着ではあるけど綺麗になっている
相変わらず体中から伸びたコードやチューブ
口に差し込まれた太いチューブと
固定するために止められた複数のテープ
そこから送られる酸素で
機械的に上下する胸
拘束された手首
朝と何も変わっていない状態に
現実の厳しさを痛感する
231.思い出した …下部に挨拶あります→←329.青side
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向日葵(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます!気がついたら残りが少なくて焦ってます汗あと10話程度に詰め込むか…続編にしてダラダラ書くか…縮めるような文才が無いのは致命的です笑のんびりお待ち下さいませ😊 (5月26日 9時) (レス) @page37 id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - お忙しい中更新ありがとうございます。本当に嬉しいです。今後の展開を想像するとギュッと胸が苦しくなりますが、最後まで皆の想いを見届けます!私も一気に読みたい気持ちと少しずつ読みたい気持ちがグルグル(笑)いい子にして更新をお待ちしててますね (5月26日 7時) (レス) @page37 id: 146cf31383 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 凛さん» いつも優しいコメントありがとうございます(´;ω;`)書きたかったシーンの1つでした。パスはスグに開放すると思うので、前作の2人がいちゃいちゃしてた辺りを読み返してください😊※私も読み返してます (5月9日 12時) (レス) id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 今日も今日とて切な苦しいですね。゚(゚´Д`゚)゚。素敵なお話共有してもらえて本当に有難い限りです。いつもありがとうございます。パス解除早くても早くなくても前作読み返したりしながらお待ちしていますね (5月9日 3時) (レス) @page13 id: 4ef99da948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 | 作成日時:2023年5月6日 19時