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289.年末のライブ ページ3

「姉ちゃん、して欲しい事
 ちゃんと言うたか?」





俺に向かって
Aの隣に座れとジェスチャーすると

流星は彼女の目の前の椅子に座った





「うん」

「何言うたん」

「中庭を一緒にお散歩したいって
 でも…雨だから無理だった」




そう言って
また窓を見てしょんぼりした




「そんなん、外出許可出たら
 中庭ちゃうかっても
 いくらでも行けるやんけ

 他には何言うたん」

「………」

「それしか言うてないんか」

「………わかんないんだもん」

「俺が代わりに言うたろか?全部」

「駄目!駄目だからね!」





慌ててベッドから乗り出して声を上げた





「駄目ってことは、
 自分でも分かってるやん」

「……だって」





唇を尖らせて
ベッドの上で小さく膝を抱えた



背中を撫でようと手を伸ばした所で



さっき俺の手を見上げた事を思い出して
思わず手が止まる



答えが出ずに
そのまま元の位置に戻すと



俺の動きに感づいた彼女が
抱えた膝に顔を埋めた






そんな俺に呆れた顔した流星が
椅子をガガガと音を鳴らしながら
ベッドの際まで引っ張って座りなおすと

彼女の腕を撫でながら
優しい声で問う






「姉ちゃん、何で言いたくないん」

「……」

「照史が怖いん?」






彼女が首を横にふる






「話したい事、あるやろ?
 して欲しい事も、あるやろ?」

「……」

「年末のライブ、
 体調悪くて先生から止められてたのに

 照史に会いたくて
 寿命縮んでもええから行かせてくれ言うたんやろ?」




流星の言葉で時間が止まる

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設定タグ:桐山照史 , ジャニーズWEST , 中間淳太   
作品ジャンル:タレント
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向日葵(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます!気がついたら残りが少なくて焦ってます汗あと10話程度に詰め込むか…続編にしてダラダラ書くか…縮めるような文才が無いのは致命的です笑のんびりお待ち下さいませ😊 (5月26日 9時) (レス) @page37 id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - お忙しい中更新ありがとうございます。本当に嬉しいです。今後の展開を想像するとギュッと胸が苦しくなりますが、最後まで皆の想いを見届けます!私も一気に読みたい気持ちと少しずつ読みたい気持ちがグルグル(笑)いい子にして更新をお待ちしててますね (5月26日 7時) (レス) @page37 id: 146cf31383 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 凛さん» いつも優しいコメントありがとうございます(´;ω;`)書きたかったシーンの1つでした。パスはスグに開放すると思うので、前作の2人がいちゃいちゃしてた辺りを読み返してください😊※私も読み返してます (5月9日 12時) (レス) id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 今日も今日とて切な苦しいですね。゚(゚´Д`゚)゚。素敵なお話共有してもらえて本当に有難い限りです。いつもありがとうございます。パス解除早くても早くなくても前作読み返したりしながらお待ちしていますね (5月9日 3時) (レス) @page13 id: 4ef99da948 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2023年5月6日 19時

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