貴方には興味ない！！！ (ページ10)

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興味９ページ10

「彼女、凄いよね...。環君？なんかあったの？」
「何でもないけど....」
脳裏から、彼女が出てくる。今更、彼女は〝何者〟か？そう、問いかけしたい程分からなくなった。
A、俺は貴女に問いかけたい。隣なんだから。
「環君、スタジオに向かうけど」
「あぁ、うん」
「なんかあったら、僕に言うんだよ」
「分かった」
ふと、桜の香りが鼻をくすぐるようにした。桜は、散ってゆく。
「環君、スタジオ行くよ？」
「あっ、うん」
なんだ、聲が心に繋がりはない。俺は、走ってスタジオに向かう。

『Aちゃん、いい顔してるやん』
まぁ、スタッフの皆が彼女の話ばかりだ。いや、その話だけが持ちきりで一杯だ。
「新人かぁ」
そーちゃんは、一言だけそう呟いた。
『こっちに、カメラお願いします！』
「はい！！！！環君、カメラ回っているんだよ？なんかあったの...？」
「いいや、大丈夫」
「顔、強ばっているけど大丈夫？」
そーちゃんに言われて、ハッとした。
『なんか、あったの？』
「いや、その...何でもないです」
『そう？では、撮ります』
今日、大丈夫ではない。今時なんなんだよと思うだろう。
「(憧れなんだから...信じていたのだから)」

―――貴女に会いたい―――