【∞】腐の塊【鯨人】 (ページ37)

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橙赤ページ37

赤side

「すばるくん」

最近では俺の家とでも言えるくらい入り浸っている丸の家で、一晩過ごし、朝を迎えた。

「んー」

「すばるくん起きて、朝やで」

「んー」

仕方なく目を開けると、少し面持ちが悪そうな丸の顔。

「…どない、したん」

「……」

「…まる？」

何事かと思い、辺りを意味もなくキョロキョロする俺。でも、なんか、丸の顔を見たくない。

「…すばるくん、聞いて」

朝から、悪いんやけど、
と付け足される声。

「いやや。まる、飯は？」

「聞いて」

あんまりいい予感はしなくて話を変えてみても無駄なようで、仕方なく聞くことにした。

「……」

「すばるくん、俺…」

「なに」

「……別れよう」

いつかはくると思ってた日。
なるほど、それが今日か。

「…ええよ。別れよう。思たほど優しくなかったし、まるなんか嫌いやし、えっちもそない気持ちよくないし、ええよ。別れよう」

「…っえ、ちょ」

「…………」

「す、すばるくん！ほんまは、」

「…っぷ、」

「………へ？」

「お前、今日はなんの日でしょう」

「…エイプリルフール…ってか、俺が騙そうとしてたんやけど」

「残念やったな、俺の勝ちや」

そう言うと、うわぁと言って寝転ぶ丸。

あほ。てか、その歳になってもエイプリルフールを意識するやつおるんやな…

俺もやけど。

まぁとにかく、

「まるぅ、飯！」

俺には優しくてえっちもうまい大好きな彼氏がいます。

-END-