【∞】腐の塊【鯨人】 (ページ29)

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小話鯨人やら∞やらページ29

◆免許

「たかちゃーん」
「なんやねんうっさいのぉ」
「はい、ぷりん」
「…くれるん？」
「おん。そのかわりちゅーしてくれたらあげ「いらん！！！」

◇橙赤

あ、
「…まる」
めがあった。
「ん？」
首を傾げて、
「いや、なんもない」
と言う。
「まる」
また僕を呼ぶ声が聞こえるから
「なあに」
と優しく言う。
触れた指先があったかくて
幸せ、なんて言うものだから
きっと僕が世界で一番幸せ。

◆緑青

まるで大きな犬を飼っている気分。

「いーやーやー！！」
「いやちゃうの！おおくら！」
「いぃぃーやぁぁあ！」

この犬が駄々をこねてまで欲しているもの。それは、

「……いっかいだけ、やで？」
「！ほんま！？」
「……」

すぅっと息を吸い込む。そして、

「ただよし、さま、あほ、で、い、…んらん、な、しょーたに、ただよしさまの、ふらんくふるとをつっこんでください」

これで鼻血を出した大倉は、本物のあほやと思った。

◇戌心

楽屋で後輩たちと談笑している俺の相方は、誰よりも自由で、誰よりも輝いていて、そして、誰よりも、

「押見ちゃん。こっちおいでよ」

俺のことを見てくれる。

「池谷がこっちこいよ」
「ははっ、わがままだなぁ」
「うっせ」

それが当たり前かのように頭を撫でられる。……ほら、やっぱり後輩たちが変な目で見るじゃねぇかよ。バカじゃねぇのかこいつ。それでも

「好きだよ、押見ちゃん」

誰の目を気にするでもなく、言葉をくれるこいつに惚れている俺の方がバカだ。

◆設有

好きじゃないと言われてつい腕が伸びた。
ぐぇ、と変な声が聞こえる。

「有吉大丈夫？」

心配してんだったら腕外せよ、と息苦しそうな声。あぁ、そっか。首に俺の腕が回っているのか。可哀想に。

「えー」
「くる、し…って」
「俺のこと、好き？」

聞くとまた好きじゃないという。だからもう一度腕に力を加える。

「…っ！」
「好きって、言ってよ」
「死ね」
「やだ」
「好き」

あ、やっぱり俺は有吉が好き。

お付き合いありがとうございました。
短い上に緑青なんか下ネタでしたねww
設有は、あれですよ。有に好きと言われないと自分も好きだって気持ちが出てこなくて不安な設さん。そんな感じのやつです。