【∞】腐の塊【鯨人】 (ページ22)

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あのあとはすぐに帰らせてもらった。なぜか、小さな小瓶に入っている液体を飲まされて、

吉村に電話しとくわ。房野ちょっと借りたでーって。

と言われて、嫌な予感しかしない。

そして今はよっさんの家の近く。もう俺の家でもありつつある家の合鍵を取り出そうとしたときに異変は起こった。

「んっ…」

冷たくなった鍵に触れるとピリッと電流が指先から全身に駆け回るような感覚になった。まさか、とは思うが。

鍵を回してドアを開けて、靴を脱いでリビングまでの道のりを大股で歩く。

「よっさん！」

目の前に広がったのは飲めないお酒を飲んでいるよっさんの姿。虚ろな、それでもって俺を睨んでるような目を向ける。

「よっ…さん？」

どうしたの、そう問いかける前に肩をものすごい力で捕まれた。そこからまたじわじわと電流が走る。ただよっさんに触れられただけなのに。でも、なんで。今まで何があっても俺には手を出さなかったよっさんが、なんで。

「ぼうの」

「な、に？」

「安達さんと、なにしてた」

「…っぁ」

「……なに、その声」

あぁ、やっぱり。あれは媚薬か。ぎゅっと肩に置かれている手に力が入ったり、いつもより少し低い声なだけなのに腰がズンと重くなる。

「ん、ぁ…だち、さんっが…、び…っやく…っん…、」

「…は？」

「しらな、っか…、っおれ、…び、ゃくって…、」

それでも房野が悪い、とでも言うように俺の腕を引っ張りベッドに放り投げられる。

「ふぁ…っ！ん、やぁ…」

その衝撃で快感が身体中を駆け巡る。嘲笑いながらよっさんは俺の上に乗る。

「は、これだけで？すごいね、房野」

「ん、…ん、よ、っさ」

＿＿触って？

もう、よっさんが怒ってるとか、媚薬とか、そんなのどうでもよくなった。ただ目の前のこの人に体を触ってほしい。前はもうぱんぱんに膨れ上がって、それを俺の股の間にあるよっさんの太股に擦り付ける。

気持ちいい。

「んぁ…っ！は、ぁん、…っ」

「っ、ぼーの」

俺の服を脱がしていき、いつの間に脱いだのかよっさんも裸だった。さすが、脱ぎたがり。

そう油断していると胸元からまたピリッとした感覚。

「ひぅ…っ！」

「触ってほしいんでしょ？」

整った顔立ちが俺の顔を覗きこむ。あ、かっこいい。

「…、…ん…っ」

「でも今日はお仕置きも兼ねて、ね。前はこれしておこうか」

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