【∞】腐の塊【鯨人】 (ページ14)

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ﾘｸ黄赤学ﾊﾟﾛページ14

黄side

俺は今、屋上にいる。

ある人を探しに。

「……あ、おった」

あの髪の艶、大きな目、可愛らしい唇、間違いない。

「すばるくうううううんんん！！！」

グラウンドにいる愛しい人の名前を呼ぶと肩を大袈裟なほど揺らしながらｷｮﾛｷｮﾛと辺りを見回す。

その姿さえも美しい。

「こっち！上！」

パッと上を見上げる。

「……待っといて」

聞き取れはしなかったが、確かに、そう動いた気がする。

するとすぐにドアが開いた。

すばるくん体力ないのにおかしいなぁと思いながらそちらに顔を向けると、鬼のような顔をした上級生が立っていた。

「…げ、村上くん」

「亮！！お前授業中になに叫んでんねん！」

「ご、ごめんなさい…」

どうしよう。すごいご立腹や。

た、たたた、

「助けてすばるくうううううんん！！」

「りょおおおお！！！」

ﾊﾞｧﾝ!と壊れるんちゃうかっていうくらいの勢いと雄叫びで駆け込んできたのは愛しの愛しのすばるくん。さすが俺のお姫様。俺のピンチにはいっつも駆け付けてきてくれて、もちろん俺も助けてあげるけど。すばるくんの泣きそうな声なんか聞きたくない。二人三脚で俺と未来を歩いていこうやすばるくん、なぁすばるくん！

「大丈夫か亮！なんやこのゴリラは！ジャングルに帰れ」

「よし。お前ら二人とも死にたいみたいやな」

「「すみませんでした」」

そのあと副生徒会長である村上くんにこってり怒られて、下校時間まであっという間だった。

「ごめんな、すばるくん」

手を繋いですばるくんの家までの道のりを歩く。

「ええよ。俺もサボりたかったし。丁度良かった」

にへら。と気を許されている人にしか見せない笑顔を俺に振り撒くすばるくん。

なんて可愛いんや。

「すばるくんはサボりすぎやで？留年なるんちゃうの？」

「や、まだ大丈夫」

すばるくんを横目に、もし留年してくれたら来年は一緒のクラスになれるかな。と思ってしまった。

「…ま、留年なっても、亮がおるからええよ」

「っ！一緒のこと考えてた！」

「お、ほんまか！さすが俺らやな」

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