○Story,18 ページ20
(人3)が、肩で息をする私に近づいてくる。
「何でそんなに慌ててんだよ。」
私に向かって微笑をこぼす(人3)は
やっぱり私の好きな(人3)で。
・・・でも、意気地無しの私は そんな事を素直に言えるはずがなく。
「弁当忘れたから、購買行こうとしてただけです〜っ!」
「ダセェ」
ケラケラと笑いながら、(人3)は背中の方から何かを取り出した。
「・・・?」
不思議に思っていると
「ホラやるよ、俺の奢り!((ニカッ」
ポスンッ、と 私の手の中に メロンパンを投げ入れた。
「え!? いいの!?」
びっくりして、もう一度(人3)を見る。
「いいっつってんだろー!」
「・・・明日は、雪が降るな。」
「何気にひでぇ事言うなよおい。
こういうときは、素直に受け取るもんなのー!」
優しくて、格好よくて、大好き
―・・・でもそれが、何でか物凄く悔しい。
「だ、だってそれじゃあ(人3)の食べるもの、無くなっちゃうじゃんか!」
去ろうとしている(人3)に呼び掛ける。
・
・
・
・
・
「ん?・・・あぁ、俺はいいよ。
(人5)に弁当、分けてもらうし。」
この瞬間、私の中の何かが、
音を立ててキレた。
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作者名:林檎 | 作成日時:2012年12月1日 18時