梶さんには好かれていないようです (ページ8)

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ﾊﾆ「先輩、お水どうぞ」

梶「うん、ありがとう」

ﾊﾆ「Aちゃんも。ほら！」

梶さんは笑顔でハニちゃんの持っているペットボトルを受け取る。
私もつられて笑顔で受け取った。

背もたれにどかんとよっかかって
ペットボトルを一瞬で開けると、
ごくごく、と沢山水を飲んだ。
……飲みすぎでしょ。

まるで大会の前で緊張してる子供みたい。
だけど上を向いて水を飲む横顔は
さすがイケメン。見とれてしまう。

梶「…………」

達「………」

梶「ねぇ。」

　『は、はい』

梶「こっちばっかりみないで？。」

でた。
黙ってればカッコイイのに
喋り始めたらダメなやつ。
でも見ていたことは事実だから、「ごめんなさい」といって頭を下げた。

梶さんは、何も言わずに
監督さんの方へ歩いて行った。

私のことが嫌いな梶さん。
一体私のどこが気に入らなかったのだろう。
至らない点はたくさんあるけど………………
だけどここまで嫌われるようなこと、したかな？

自覚がないやつが1番ダメって
本で読んだ気がする……。
だとしたらわたしはダメダメだ。

ス「再開しますよー？」

スタッフさんはみんなに向かってそう言った。
ペットボトルを置いて、台本の中から
いまいちイメージが湧かない所を読み直した。

やっぱり分からない、
男の子って初めてだし割と重要な役なのに舐めすぎてた。

私はんー、とこれでもかってぐらい集中した。

梶「…」

梶「…っ俺！お前の気持ち…分かるよ？」

　『え？』

梶「続きは？」

　『……っ、あ、はい』

　『嘘っ……つくなよ！』

梶「出来るじゃん」

褒めてもらえた。
あの梶さんが…

少し近づけた気が…した

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はい！作者です。

夢主ちゃんのかっこを「」だと分からないかなって思ったので『』に変えました！