梶さんには好かれていないようです (ページ6)

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資料重い……なんなのこれ、
なんかスタッフさんらしき人に運んでって頼まれたけどこれ筋トレになるんですけど。
そう思いながらゆっくりと、たくさんの資料を持って歩いていく。
フラフラするけど助けてくれる人もいなく……。
無事運び終えた。

やったー、解放！

そう伸びをして後ろを振り返ると
梶さんと目が合った。
途端、「うえっ」て言われて目をそらされたから……一瞬だったけど。

そんな時
『遅出勤』がやってきた。

？「おはようございます！あっ先輩おはようございます！お疲れ様です！」

なんて皆に声をかけて回っている丁寧な『遅出勤』。そんな気力があるなら遅刻しないで欲しいものだ、全く。

あだ名『遅出勤』。
ホントの名前はハニちゃん。
事務所に同じ時期に入った子
すごいかわいい名前で、ばりばりイマドキの子って感じがする若い女の子。
何故かいつも出勤が遅い。

ﾊﾆ「Aちゃんもおはよう！」

　『おはよう。今日も遅かったけど……どうしたの？』

ﾊﾆ「ちょっと髪の毛巻いてて……っ」

巻く時間ないのに巻いてくるな！
それで遅れてくるって、お前は社長か。
私だって巻きてえよ……

ハニちゃんはこんな感じだが、
私とは違って仕事が出来る。
だから先輩も遅出勤を叱れないわけで。
友達も多くて人懐っこい。おまけに美人で可愛いと来たもんだ、
今では人気者。

ﾊﾆ「あっ、下野さん、梶さんおはようございますー！」

梶「おはよう。大丈夫？遅かったけど」

下「おはよう」

ﾊﾆ「ちょっと病院に行ってました！今日はちゃんとだけ喉が痛くて…」

　「ほら、仕事は支障来たしたらダメじゃないですか」

おい。私には「髪の毛巻いてた」って言ってたよね。どっちが本当なのかもわからない嘘つかれても困るよ、うん。

梶さんがハニちゃんへの態度が
私への態度に比べたらよっぽど優しい。

梶さんもハニ先輩が好きなのだろうか
私だって梶さんの事は好きだ、もちろん異性としても先輩としても

そしてハニちゃんは明らかにおふたりをを特別扱いしてる。
今だってほら、目がハートですよ。

なんで同じ女なのに、こうも違うんだろう。
一人悲しくなった。

人気な彼女と
影にいる私。