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side : kne
『ふーん、女の子の話するとかめずらしいね？』
「あー顔面粉々にされたいんだ」
初めて葛葉の口から知らない女性の名前が飛び出たものだからニヤつきが止まらない。人間ってやっぱ危なっかしいわ、と話していたから気にかけてるの丸分かりなんだよね。
葛葉の事情を知っているのは僕と他数人ほど。隠しているつもりはなくてもクラスメイトの黒髪が突然白く染まっていたりすれば確実に目立つはず。
平凡な高校生活を送りたいというか…ゲームして食べて寝る事以外はしたくないらしい。
『Aさん…あっ！三組の子？下の名前呼ぶくらいには仲良くなっててびっくりなんだけど』
「ちげーーよアイツが名前呼びしてくっから合わせてんだよ」
そういうことにしてあげる、と話を区切りながらスマホを鞄から取り出す。葛葉の目の前に液晶画面を突き出して見せたのは《Aの下に2-3 学校名》とよくある典型的なアカウント。
『インスタ交換すれば？』
「いや俺はいいってかおま…いつから」
『あはは、嫉妬した？1年の頃クラス一緒だったんだよね』
怪訝な目線も珍しい。べつに焦らなくていいのに、と思いながらAさんとのDMを開いてキーボードを打つ。
『葛葉見て』
《一年の頃同じクラスだった叶です。今ひまですか？》
その瞬間、ガタッと音が立ったのは葛葉の肘が机の端からズレにズレて落ちたせいだ。アッ、と気まずそうな顔をするから面白くて笑いが止まらなくなった。
『健気なんだからくーちゃん』
アプリ入れてみる？と聞けば威嚇で返された。ここまで動揺するって本当に珍しい。Aさん、見た目は派手じゃないけどよく見たらあざとい顔…肌が白くて如何にも女の子。僕の記憶では物腰柔らかい人だったな。
もう日が沈んだのか教室が薄暗くなっている。窓から外を眺めれば、門の前に人影が見えた。
『まだ人残ってたんだ』
「寒くね？」
天気予報を見れば気温は十度以下、オマケに三十分後の降水確率が七十パーセントという事を伝えれば雨キショ〜と嘆く葛葉。もっと寒くなる前に帰ろっか、と席を立った。
『廊下寒すぎない？凍える…』
「マフラーお貸ししましょうか？料金は10分で5万円です」
『遠慮します』
玄関口で靴を履きながら外の冷気に怯えながら前を向き直した時に見えた姿は――――『…Aさん？』
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視点の人のセリフ『』にしようか迷ってます( - ̫ - )♡
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Akari(プロフ) - 好きです！！！！！ (2月22日 16時) (
レス) id: 1f23cac0e5 (このIDを非表示/違反報告)
華凛(プロフ) - 面白くて読んでいてとても楽しいです！意見を言わせて頂けるならば作者様のおっしゃられていた『』の区別とkzhを「」名前につけることを提案させていただきたく存じます… (2月21日 21時) (レス) @page4 id: 94dc381872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねゆ | 作成日時：2024年2月20日 18時
