閉幕の先にある甘い果実 ページ35
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「あ、もしもし櫻井さん？二宮です」
潤くんと別れたあと、駐車場に向かいながら次の可能性を潰した。
きっとこの可能性は大。
『ああ、二宮くん。どうしたの？』
「突然なんすけど、櫻井さん彼女と今家にいます？」
『え？うん、家にいるけど…』
「Aいたりしない？チエちゃんと仲良い友達の子なんだけど」
『チエの友達のAちゃん？今ちょうどうち来てるけど？…え、ん？どういうこと…』
「やっぱそこか…」
『えーっと、二宮くんAちゃん知ってるの？』
「俺の彼女になる予定の子なんすよ」
絶対チエちゃんを頼る。その予感は的中した。
仕事で知り合った櫻井さんとサシ飲みする仲になって、彼女の有無やらの話になったとき、『同棲してる彼女がいます』と照れ臭そうに櫻井さんは言っていた。
何やらその彼女と結婚したいらしいことも口にしていた気がする。
こんなイケメンにはどんな彼女がいるんだ、って単純に気になって、差し出がましいことは承知の上、写真を見せて欲しいと頼んだところ
櫻井さんは『俺より二つ下なんですけど、大人っぽいでしょ？』と自慢げに写真を見せてくれた。
相当美人なんだろう、と思いつつ、向けられた画面を覗けば、見慣れた女の顔でまあ驚いた。
世間は狭い。俺の良き理解者である女だった。
『あー…前に二宮くんの言ってた片想いの子、もしかしてAちゃん？』
「そうなんですよ。やっと俺の片想いも実りそうで」
『はは、そっか…二宮くんが死ぬほど好きだって言ってた子、Aちゃんだったんだ』
「いきなりでおこがましいんすけど、家の住所教えてくれません？ソイツ邪魔でしょ？すぐ連れて帰るんで。あ、チエちゃんには俺が来ること内緒で」
チエちゃんに直接訊いてもよかったけど、何となく彼女を驚かせたいという訳の分からないサービス精神が働いた。
俺と櫻井さんとの繋がりをチエちゃんは何も俺に言って来なかったから、多分櫻井さんは俺のことを彼女には話していない。
櫻井さんから住所を訊いたあと、急いで車に乗り込んで発進させた。
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やっち(プロフ) - こんにちは。パスワード教えてほしいです (2021年10月24日 8時) (
レス) @page50 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - ともさん» 最後まで読んでくださりありがとうございました。お互い片想いしてたのですが、すれ違ってしまい、数年越しにやっと結ばれました！これから先は「結婚しよっか？」と彼は言い続けることでしょう(笑) (2019年10月29日 18時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。やっとここまで辿り着きました！お互いにずーっと片思い？すれ違ってやっと繋がれた。もぉー感動しかないです。｢結婚しよっか？｣の言葉に号泣。 (2019年10月26日 16時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - えりさん» コメントありがとうございます♪最初は本当にじれったすぎて、甘さは控えめでしたが、最後はもう甘さの加速が激しかったですね(笑)こちらこそ、長い間お付き合い頂きありがとうございました。 (2019年2月5日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 完結ありがとうございます！ジレきゅん(^^)最初がジレジレだったので、最後のキュンのラストスパート最高でした！最初のジレが無かったんじゃないかと思うくらいの甘い終わり方、大好きです(^^)朝から幸せな時間ありがとうございます！ (2019年2月5日 8時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年10月9日 20時
