____児_______は____ ページ16
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「裕太、ダメだって」
裕「いいから」
「仕事っ...」
仕事中なんだから、と言おうとしたが、その唇は裕太によって塞がれてしまった。
「ん...」
胸を叩いていた手も、裕太に握られてしまった。
しばらく唇が重なると、ゆっくりと離れる。
裕「頑張ってな」
「...うん」
おでこをくっ付けて、名残惜しそうにする裕太からそっと離れる。
「これ、持ってて?」
そう言って何かを手渡す。
裕「え?」
「私の部屋の合鍵。いつもは必要ないから、渡してなかったけど」
寂しかったら使っていいよ、と照れ臭そうに言うAを、裕太はもう一度抱きしめる。
裕「帰ってきたら俺のもあげる」
「ん、わかった。ありがとう」
裕「じゃあ...今度こそ」
「うん...行ってきます」
裕「...行ってらっしゃい」
こうしてAは車に乗り込んで、上海へと旅立った。
上海での3日間はスケジュールがびっちりと詰められていて、あちこちを回って仕事をこなしていた。
裕太への連絡も満足にできず、Aは心配していた。
隼「Aさんから連絡ないの?」
裕「ん、ない」
隼「忙しいんだろうね」
出世だしいいことじゃん、と隼が言えば、裕太も必死にそう言い聞かせている様子だった。
裕「出世かぁ...」
隼「そんなしんみりしなさんな」
裕「うっさいわ」
隼「いやー、しかし裕太くんの仮病はバレバレだったね(笑)」
あれは傑作や、と笑う隼。
裕「迫真の演技やったやろ」
隼「よく俳優デビューできましたね、っていうレベルだったよ(笑)」
いたっ...、と当時の裕太の真似をする隼を裕太は叩く。
隼「ほんまに痛いわ!」
裕「うっさいねんボケ」
隼「ま、そんだけAさんのことが好きってことやんなー」
俺も彼女欲しいなー、と隼は後頭部に両手を回す。
裕「んー...」
そんな隼なんて気にも留めず、裕太は机に置いた携帯を穴が空くほど見つめる。
隼「念じてるん」
裕「念じたら来るかなって」
隼「来るわけないやろー(笑)」
隼がそう笑った瞬間、裕太の携帯が震えた。
隼「え、嘘やろ」
裕「へへっ、俺の勝ち」
そう言ってAの名前が書かれた通知を自慢げに見せる。
隼「何て?」
裕「うっさい」
隼をあしらいながらメッセージを開くと、上海の有名な風景の写真が送られてきていた。
裕「自分も写せや...(笑)」
そう言ったが、頬は完全に緩んでいる。
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____と_______時____→←____歳_______氏____
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べてぃ。(プロフ) - aggyさん» ありがとうございます!ほのぼのした感じが伝わって嬉しいです(^^)今後とも、よろしくお願いします! (2020年1月21日 11時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - BBZ-rarayupiさん» 返信遅くなりました。そう行ってくださると嬉しいです(^^)今後ともよろしくお願いします。 (2020年1月21日 11時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - 完結、お疲れ様でした。ほのぼのてした感じで、可愛いカッコいい裕太くん最高でした!めっちゃきゅんきゅんしました〜! (2020年1月20日 22時) (レス) id: 4fbf4fb7f7 (このIDを非表示/違反報告)
BBZ-rarayupi(プロフ) - もう、きゅんきゅんしすぎてじあわぜ〜です笑 (2019年12月29日 23時) (レス) id: 44d872b8cc (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - こことさん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです(^^) (2019年12月20日 3時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べてぃ。 | 作成日時:2019年11月6日 0時