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__ASide__
好きなことをしたい、と意を決して飛び込んだ世界で、私は裕太くんと出会った。
アーティストとヘアメイクだなんて絶対ダメだと思っていたのに、お母さんの言う通り、人を想う気持ちはどうにもならなかった。
あと一歩で私たちの歩幅は重なる。
そんなところまで来ていたのに、すれ違いからその一歩が届かなくて、踏み出せなくて、もどかしかった。
亜嵐くんの後押しで、あと一歩を踏み出したら、裕太くんも一歩歩み寄ってくれた。
裕「Aちゃん」
「ん?」
裕「今日夕飯食べに行っていい?」
「ん、いいよ。食べたい物ある?」
裕「ハンバーグ、また食べたい」
付き合って1ヶ月が経って、やっと裕太くんと恋人でいることに慣れてきた。
「じゃあ...買い出し行って待ってようかな」
裕「え?俺も一緒に行くで?」
「でも裕太くんの方が遅いんじゃない?」
裕「待っててや。一緒に行きたいねんから」
そうやって恥ずかしげもなく甘えた口調で言う裕太くんが、たまらなく愛おしい。
母性をくすぐられるって、こういうことかも。
「わかった。じゃあ待ってる」
裕「ん、ありがとう」
龍「おいおい、なんか良さげやんけー」
「また茶化しにくる(笑)」
裕「うっさいねん」
龍「僕は応援してるからこうやって来るんやん。冷たいなー」
「応援のクセがちょっと...」
裕「ほんまや」
龍「えー、そんなことないでしょー。可愛く応援してるやろー」
「ちょっとでも可愛くなかったら、報告書あげますんで気をつけてくださいね?数原さん」
龍「うわー、ちょっと裕太くん、なんとか言ってや」
裕「言うか。Aちゃんこう見えて結構気ぃ強いんやから(笑)」
「裕太くんも余計なこと言って(笑)」
龍「裕太くんもAちゃんの尻に敷かれてるってことやなー(笑)」
そんな楽しい会話を交わす日々が、すごく幸せ。
全部、裕太くんに出会って、裕太くんを好きになったお陰。
龍「ちょっとチューでも見してみ」
「あ、それセクハラ!」
報告書...、って言いながら紙を探すふりをしたら、裕太くんがそっと近づいてきて、私の顎を持ち上げる。
「え?」
裕「龍友くんが見たいって」
他のメンバーもさすがに異変を感じて、こちらを見ているのがわかる。
龍「え、ちょ...」
言い出しっぺも焦ってる中で冷静なのは裕太くんだけ。
「裕太くん?」
裕「好きやで、Aちゃん」
そう言って私にキスをした。
-The End.-
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べてぃ。(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです(^^)私自身いつも裕太くんに母性をくすぐられてるので(笑)これからもよろしくお願いします。 (2019年9月22日 16時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
龍 - べてぃ。さんの書く裕太くんがめっちゃ可愛すぎます!!癒されましたぁ!これからもがんばってください! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 39b806bb30 (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - hasamiさん» 私がどれだけ裕太くんに母性をくすぐられてるかが出ちゃってますね(笑)そう言っていただけて嬉しいです(^^)引き続きよろしくお願いします! (2019年9月17日 23時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
hasami(プロフ) - べてぃさんが描く裕太くんが、ちょっとだけ子供なところが堪りません(笑)可愛いです(笑)今回もとても面白かったです! (2019年9月17日 22時) (レス) id: 88809e26ca (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - あさのさん» いつもありがとうございます。途中少ししつこいかな?と思ったりもしましたが、そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月17日 1時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べてぃ。 | 作成日時:2019年9月13日 23時