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裕「今日、髪色変えに行くわ」
メイク中に裕太が話しかける。
「あ、今日行くんだ」
裕「ん、そう」
「あの...」
裕「ん?」
裕太との今の関係も充分心地いいが、付き合ってるのか付き合ってないのかもよくわからず、かと言って何も言わずにいるのもおかしいと思い、亜嵐との約束を口に出す。
「今日...亜嵐くんとご飯行くことになってるんだけど」
裕「...そっか」
「ん...裕太くんは来ない...よね?」
鏡ごしに裕太の方を見てみると、全く目を合わせようとしない。
裕「いいんちゃう?2人で行ってきたら?」
あくまで気丈に振る舞う裕太に、それ以上何を期待していいのかわからなかった。
「ん...じゃあ行ってくるね」
裕「ん、行ってらっしゃい」
「髪色変えたらインスタに載せる?」
裕「ん、そのつもり」
「じゃあ、インスタで見とくね」
裕「明日も見れるやん(笑)」
「明日まで待てないんだもん(笑)」
2人はぎこちないような、そうじゃないような会話を交わして仕事をこなした。
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亜「お待たせ」
「ううん、お疲れ様」
亜「Aちゃんこそ。じゃあ、行こっか」
2人は予定通り、食事へと向かった。
亜「ここだよ」
タクシーを降りて、目的の店を指差す。
「なんか、オシャレ」
亜「さすがにこんな美人連れて、大衆居酒屋には行かないでしょ(笑)」
亜嵐はそう言って店のドアを開けたので、Aも後ろからついて行く。
『お飲み物はいかがなさいますか?』
亜「どうしよ...Aちゃん飲む?」
「あ、じゃあ...生ください」
亜「じゃあ僕も一緒で」
飲み物を頼んだついでに、いくつか亜嵐が注文を済ませて、視線が重なる。
亜「やっと来てくれた」
半年以上かかったじゃん、と笑う亜嵐。
「え、ごめん」
亜「来てくれたから許してあげる(笑)乾杯しよう」
ちょうど運ばれてきたグラスを持って、乾杯、とぶつけた。
「ん、おいしい」
亜「Aちゃん本当お酒好きなんだね」
「ん、好きだね」
亜「裕太くんのことは?」
「え...?」
思わず勢いで答えてしまいそうな流れを作った亜嵐に、ペースを飲まれないようグッと留まる。
亜「好きなんでしょ?裕太くんのこと」
「え...いや、あの...」
亜「ハッキリ言わないんだったら、俺Aちゃんのこと奪っちゃうけど?」
目を見てハッキリとそう言った亜嵐から、視線を逸らすことができなくなる。
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べてぃ。(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです(^^)私自身いつも裕太くんに母性をくすぐられてるので(笑)これからもよろしくお願いします。 (2019年9月22日 16時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
龍 - べてぃ。さんの書く裕太くんがめっちゃ可愛すぎます!!癒されましたぁ!これからもがんばってください! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 39b806bb30 (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - hasamiさん» 私がどれだけ裕太くんに母性をくすぐられてるかが出ちゃってますね(笑)そう言っていただけて嬉しいです(^^)引き続きよろしくお願いします! (2019年9月17日 23時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
hasami(プロフ) - べてぃさんが描く裕太くんが、ちょっとだけ子供なところが堪りません(笑)可愛いです(笑)今回もとても面白かったです! (2019年9月17日 22時) (レス) id: 88809e26ca (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - あさのさん» いつもありがとうございます。途中少ししつこいかな?と思ったりもしましたが、そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月17日 1時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べてぃ。 | 作成日時:2019年9月13日 23時