_________ ページ23
__裕Side__
ついにこの日がやってきてしまった。
Aちゃんのこと、昨日抱きしめてしまった。
アーティストとヘアメイク。
Aちゃんはあかんって思ってるのかなって、何となく思ったから、どこまで距離を詰めていいのかわかれへん。
恋愛初心者でもあるまいしってツッコミたくもなるけど、ほんまにどうしたらいいかわかれへん。
そんな気持ちのままついにこの日が来てしまった。
また無意識に早く家を出てしまって、10分前には着いてもうた。
今日はさすがに、家の片付けとかしてるんか、Aちゃんは時間通りにしか降りて来なかった。
「おはようございます」
裕「おはようございます」
「ごめん、待たせたね」
裕「平気。俺が勝手に早く来ただけやし」
「ありがとう...じゃあ、行こっか」
こっちだよ、って歩き出すAちゃんの横を並んで歩く。
「なんか朝からこうやって歩くの、まだ慣れないや」
裕「そうやな、俺も慣れへん」
今かなって思って、Aちゃんの手を握ったら、陽の灯りがあるから、ほっぺが赤くなるのがすぐにわかった。
いつもこんな顔してたのかと思ったら、俺今まで男としてよく理性保ったなって思うくらい、ほんまに可愛かった。
裕「あかんって...」
「え？何が？」
裕「いや...何でもない」
恥ずかしくて目を逸らしてしまった。
「裕太くんってずるい...」
裕「え？」
「すぐドキドキさせるんだもん」
拗ねたようにそう言ったAちゃんが可愛すぎて、ギュッと手を握り直して、少しこっち側に近付けた。
裕「可愛すぎるから...近くにおって」
目を合わせるのはさすがに無理で、ぶっきらぼうに思われること承知でそう言ったら、少し俺に寄り添ってくれた気がした。
結局2人でモゴモゴしながら、スーパーに着いた。
俺が買い物カゴを持って、Aちゃんが食品を選ぶ。
そうすればまだ繋いでられるかなって思ったら、案の定反対の手にはしっかりAちゃんの手がある。
「これとー...あ、あとトマト缶」
裕「缶詰って書いてるで、あっち」
「あ、ホントだ」
一生懸命悩みながら食品を選ぶAちゃんを見て、一緒に住んだらこんな感じで買い物できるんかなとか、ちょっと想像してしまって恥ずかしくなる。
「ん、これで忘れ物なさそう」
裕「じゃあ、レジ行こか」
初めてセルフレジっていうのを使って、Aちゃんが持ってきたエコバックに食品を詰めた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 224人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
べてぃ。(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです(^^)私自身いつも裕太くんに母性をくすぐられてるので（笑）これからもよろしくお願いします。 (2019年9月22日 16時) (
レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
龍 - べてぃ。さんの書く裕太くんがめっちゃ可愛すぎます！！癒されましたぁ！これからもがんばってください！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: 39b806bb30 (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - hasamiさん» 私がどれだけ裕太くんに母性をくすぐられてるかが出ちゃってますね（笑）そう言っていただけて嬉しいです(^^)引き続きよろしくお願いします！ (2019年9月17日 23時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
hasami(プロフ) - べてぃさんが描く裕太くんが、ちょっとだけ子供なところが堪りません（笑）可愛いです（笑）今回もとても面白かったです！ (2019年9月17日 22時) (レス) id: 88809e26ca (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - あさのさん» いつもありがとうございます。途中少ししつこいかな？と思ったりもしましたが、そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年9月17日 1時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年9月13日 23時
