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亜「だってよ?」
「うーん...」
亜「何で2人じゃ嫌なの」
「だって、やっぱりヘアメイクとアーティストが2人で食事なんて良くないでしょ」
亜「別にうちの会社その辺禁止されてないけど?」
「いや...でも」
もう一度裕太が助けてくれないかと視線を向けてみるが、龍友と話し込んでいて目が合うことはなかった。
亜「じゃあ、今度俺が誘った時に予定が合ったら行ってくれない?合わなかったら諦めるよ」
「うん...わかった」
こうして、亜嵐と食事に行くことを一応承諾したのだった。
こうして一次会は終了し、メンバー達だけで二次会に行くと盛り上がっていた。
「じゃあ、お疲れ様です」
そう告げて、まだ終電があるので、駅の方に向けて歩き始める。
3分ほど歩いたら、後ろから走ってくる足音が聞こえた。
Aは怖くなり、カバンをギュッと抱いて急ぎ足で歩き始める。
「待てって」
そう言った声は、聞き覚えのある声だった。
「え?裕太くん」
裕「何1人で帰ってんねん」
危ないやろ、と頭を軽く押された。
「いてっ...」
裕「夜道1人で帰るなんて、何考えてんの」
「いや、まだ終電あるし、人もチラホラ通ってるし...」
裕「俺の足音聞いて怯えてるやん」
そう言って、カバンを抱きしめている手を解く。
裕「一緒に帰ろ」
「え?でもメンバーだけで二次会するって」
裕「そんなんいつでもできるわ。ほら、行くで」
そう言って少し先を歩き始めた裕太を追いかけて、Aはまた一歩後ろを歩いた。
裕「電車で帰るん」
「うん、そうしようかなって」
裕「じゃあ俺も乗ってみようかな」
教えて、と裕太に言われたので、駅まで一緒に歩いて向かった。
「あ、裕太くんこっち」
別れ道で逆を行こうとしたので、慌てて袖を引いて方向転換をする。
裕「あ、ごめん」
裕太は正しい方向に向き直し、歩き出す。
「裕太くん...」
裕「ん?」
「本当に戻っていいよ?メンバーといるの、好きでしょ」
裕「明日も明後日も、俺はあいつらといるから。Aさんと2人になる方が貴重やろ」
そう言った裕太の耳が赤かったのを、Aは見逃さなかった。
「裕太くんって、結構かわいいよね(笑)」
そう言って笑うと、慌てて振り返る裕太。
裕「か、かわいいって何やねん!」
「だって...ぷっ(笑)」
裕「何笑ってんねん!アホ」
また前を向き直して歩き始める裕太を、斜め後ろから微笑ましく見つめた。
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べてぃ。(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです(^^)私自身いつも裕太くんに母性をくすぐられてるので(笑)これからもよろしくお願いします。 (2019年9月22日 16時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
龍 - べてぃ。さんの書く裕太くんがめっちゃ可愛すぎます!!癒されましたぁ!これからもがんばってください! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 39b806bb30 (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - hasamiさん» 私がどれだけ裕太くんに母性をくすぐられてるかが出ちゃってますね(笑)そう言っていただけて嬉しいです(^^)引き続きよろしくお願いします! (2019年9月17日 23時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
hasami(プロフ) - べてぃさんが描く裕太くんが、ちょっとだけ子供なところが堪りません(笑)可愛いです(笑)今回もとても面白かったです! (2019年9月17日 22時) (レス) id: 88809e26ca (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - あさのさん» いつもありがとうございます。途中少ししつこいかな?と思ったりもしましたが、そう言って頂けて嬉しいです(^^)これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月17日 1時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べてぃ。 | 作成日時:2019年9月13日 23時