時を操る魔法使い２【怪盗ジョーカー】

86.傍観者は知っている ページ48

［サフラン王国 王宮］

《クラブ(a) side》


将軍(偽)「なっ、なんだと…なぜ動かない、パスワードは間違ってないないはず…！」



ジョ「いいや…あんたは間違えたのさ。」

将軍(偽)「なにいぃっ！」


ジョ「そっちが戦闘のプロなら、こっちはトリックのプロ。悪いがちょっとしかけをさせてもらったよ。」

ハチ「ジョーカーさん！」

パプ「クラブさん！ご無事で。」

クラブ(a)「姫、ずいぶんと頑張ったな。」

こんな感じの姫には悪いな…。

将軍(偽)「馬鹿な、どうして生きている！心臓を突き刺したはずだ！」

ジョ「ああ、それなら…」

ジョーカーは内ポケットから銀色のカンを取り出す。

ハチ「ああっ！」

クラブ(a)「ケバブ屋のおじさんからもらったザクロジュースだな。」

将軍以外の表情が明るくなる。


ジョ「上を見てみな。俺の血に見せかけたザクロジュースで真っ赤だよな。これがどういうことか分かるか？」

ジョーカーが上を指す。

将軍(偽)「ま、まさか…！」

やっぱ、プロフェッサーはさすがだな。気づける。

てか、これもわざと…いや、それは無いか…。

ジョ「後はクラブ、説明よろしく。」

クラブ(a)「は？丸投げかよ。」

仕方ないか…。

クラブ(a)「実は将軍の入れたパスワードはブルー・スターの方だけなんだ。なぜなら、天井のザクロジュースによって月の光を赤く染まり、赤い文字が書かれているレッド・サンが見えなくなってしまったからだ。」

ジョ「赤い文字に赤いシートを重ねたらその下の文字は見えなくなるだろ？それと同じだ。」


なんか、おいしいところ取られてね…？

まあいいか。

ジョ「ハッ！」

ジョーカーが将軍向かってトランプを投げる。

その間に俺は天井のガラスを割る。

もちろん将軍はよけたが。

しかし、目的は機械から離すことだから別に良い。

機械の乗った台に上がる。

クラブ(a)「まあ、ブルースターだけじゃ起動しないからな。」

ジョ「正しいパスワードは…」


ジョ/クラブ(a)「「PEACE！」」

将軍(偽)「平和だと…？」

ジョ「粋だよな、最強の兵器のパスワードが『平和』だなんてさ。」

パプ「ラグナロクの光が起動しました。これで起爆装置も…！」

ジョ「では！」

左側にある、赤いボタンを押す。

爆発音と共に、ラグナロクの光を映し出した液晶画面がオレンジと白で染められる。

ジョ「国の未来を願う、平和の光だ。」


あー、なんか丸く収めやがったなこいつ。

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