時を操る魔法使い２【怪盗ジョーカー】

71.見えざる勇気 ページ33

［月光城 謎の間］

クラブ(a) side


ロコ「ジョーカーーー！」


ｶﾂﾝｺﾂﾝｯ


ダウト「な、なにっ！」

ロコ「く、空中に立っている？！」

バト「ばかなっ！」


そりゃそうなるよな、俺が『正解の柱』を作っていたなんて知らないもんな。


ジョ「俺の足下をよーく見てみな。」

ロコ「あっ！」

ジョ「見えざる勇気を持つ者が剣の主となる。見えざるっていうのは、この透明な柱のことだったのさ。」

クラブ(a)「なんで分かったんだ？」

ジョ「あれさ。」

ジョーカーの指さした先、それは…

ジョ「そう、天井の色の違いさ。」

あの時か…

ジョ「あのとき気づいたんだ。下に柱があるところだけ、溶岩の熱で変色していない。でも、おかしいだろ？柱は２本なのに色の違いは三つ。それで分かったのさ。目に見えないもう一つの柱があるってことがな！」

見事な回答だ。さすがジョーカー。

ジョ「ところで、あんた本人も分かっていなかったようだが、誰が考えたんだ？」

おいおい…察してくれよー？


ダウト「…アルトよ。」

んー、まあいいか。

ジョ「へえ、やるじゃんあいつ。」

褒められました。

＿＿＿＿＿
＿＿

ハチの檻が下ろされ、無事に救出成功。

一部ヒヤヒヤしたがよかった。

ハチ「ジョーカーさん！」

ハチには悪かったな。

ジョ「待たせたな、ハチ。」

ジョ「んじゃ、約束通り王者の聖剣は頂いていくぜ！」

ジョーカーが剣を抜いた。

さて、ダウトたちに一筆書いとくか。



『僕はまだ、ばれてません。そのまま作戦実行へ移ります。アルト』


それを書いたカードをダウトの方へこっそり投げる。


まだ、半分か…

長い夜になりそうだ。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


ジョ「なんだ？」

突然床が揺れ始めた。

しかも、さっきよりも強い。

天井も崩れてきている。


ハチ「やばいっす！」

急いでほかの場所に飛び移ると、さっきの廊下に続く道があった。

俺達は急いで走り抜ける。

４人「あっ！」

が、途中で大きな落石により道を塞がれてしまった。

ジョ「しまった！」


アオーン！

ロコ「こっちです！」

なんとかロコのお陰で壁を壊して外に出ることが出来た。

４人「はぁはぁ…。」

全力で走ったから息が切れてしまった。

で、どうするか…。


ロコ「ええっ！」

俺達はロコの声にうしろを振り返る。

なんだ？

クラブ(a)「えっ…。」


なんと、さっきまでいた城がおんぼろの廃墟になっていた。

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