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kj〈夜ごはん食べた？渋滞にはまってしもたから先寝ててええで！^ ^〉
なんでよ、日付変わる前には帰ってこれそうって言ってたじゃん…！
お風呂からあがって端末を確認したらこれ。
せっかく頑張って手料理にしたのに。…食欲失せた。
何もかもやる気がなくなって、髪も乾かさず寝室に直行する。
今は本を読んでも内容なんて入ってこないだろうし、だからって眠くもない。
ベッドに体を預けて目を閉じても康二の匂いが薄くなってしまったことに気づいて、体を起こした。
ab「、ここならたっぷりだ」
少し狭いけど康二のクローゼットに身を潜めて、申し訳ないとは思いつつもハンガーから外した何着かをかき集めて抱え込む。
ab「ん…、いい匂い…♡」
はぁ…なんか安心したら眠くなってきた。
それこそ康二がいない日は眠りが浅かったから何回も起きちゃって。今日だって何も言われなかったけどメイク濃くされたから、顔色よくなかったんだ、きっと。
でも、やっぱり起きて待っててあげたい。おかえりって言いたい。
…はやく帰ってこないかなぁ。なんだか胸が苦しくなってきた。
ab「…、あれ、」
やだな、なんで涙なんか出てきてんだよ。
ab「、康二…、っ、ぅ、」
止めようと思えば思うほど流れてきては康二の服を濡らしてしまう。
やっぱりあのとき、素直に寂しいって言えばよかった。
ab「…、こーじ、、…」
久しぶりに泣いたからか本格的にふわふわと微睡みかけていると、鍵が開いた音とともにガタガタと騒がしい物音がして。
康二が帰ってきて嬉しいのに体が硬直して動かない。
そもそも俺、今どんな顔してる？見せられる状態じゃないよね、？
kj「あれ〜、あべちゃんどこぉ？」
ガチャ、…バタン。トタトタ…
徐々に近づいてきたかと思えば少し遠ざかって。
そして暫くしてクローゼットの隙間から灯りが漏れたと同時に目の前の扉が開いた。
kj「んわっっ！あべちゃん！ここにおったんか！」
見上げると上着もカラーサングラスもマスクもつけたままで、外の匂いを漂わせるいとおしいひと。
kj「どしたんほっぺ濡れてるやん！何があっ、っわぶ！」
飛びつくように抱きつくと俺に押し倒されるように地面に背をつけて。でもしっかりと咄嗟にまわしてくれた腕の中にいた。
kj「あべちゃん、？」
むりだよ。また涙でてきちゃったから、声だせないもん。
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作者名：微.
| 作成日時：2022年7月22日 0時
