［La neige］ⅴ (ページ37)

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nb「きも」
fk「なんだと！？しょんぼりたつや！」

うるさいふっかと逆方向をむくとちょうどひかるとあべちゃんから入れ替わって目黒と涼太の撮影がはじまった。涼太が目黒に顎クイするショットからで、撮り終えたら今度は目黒が涼太に顎クイをした。サマになってるのが余計に腹立つ。色気づいた表情しやがって。
指示のもとだから自分の意思ではないにしてもだんだん目黒の行動はエスカレートして接触が過激になっていく。

nb「ッ、おい！」

ついにははだけさせたシャツの隙間に腕を突っ込んで涼太の胸に触れていた。
さすがに我慢できずに立ち上がったところで歩き出す前に手首を掴まれて阻止される。

nb「はなせ」
fk「そう啖呵きろうとすんなよ、目黒もちゃんと割り切ってるって」
nb「そんなわけねえだろ。だってあいつ、俺の目ぇ見て舌だして笑ったんだぞ。喧嘩ふっかけられてるとしか思えねえわ」
fk「とりあえず自分の撮影終わってないんだから落ち着け」

殴りこみにいきそうな衝動を抑えて掴まれた手を振り払った。気紛らわしにメイクを直して、今度こそひとりで空いたパイプ椅子に…、なんで空いてねえんだよ。

ru「あとちょっとだよ、だいじょうぶ」

震える拳をラウールに解かれてそこに指が絡んできた。大人しく元の位置に戻るとえらいえらいと頭を撫でられる。何歳だと思われてんだよ俺は。

『目黒さんと宮舘さん終了でーす。ラウールさんと渡辺さんお願いします』

ほどなくして撮影が終わって涼太と目黒がこっちに歩いてくる。

nb「あとでおぼえとけよ、覚悟しろ」
dt「え、？」
mm「ふふ、なんのことでしょう？」

どちらにも言い放ったつもりだけど、それぞれ違う反応をみせた。涼太はすっとこどっこいだから何も気づいてねえし、目黒は確信犯のくせにしらばっくれた。

ru「しょっぴーはやくぅ！」
nb「…ん」

睨みを利かせていた目を逸らし、撮影位置に指定されたソファーに腰かけると涼太の残り香と僅かな体温を感じた。

ru「ちょっと仕返ししようよしょっぴー。あれは俺が見ててもめめはやりすぎだったし。だから対等にならなきゃね」

俺の後ろにまわったラウールにこそっと耳打ちされてすこしだけそわそわして首を傾ける。カメラから視線は外さないけど。

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