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ベッドに腰かけて、壁に背を預けて両腕を広げるとシーツを被ったままの翔太がとびこんできた。
dt「はずさないの？これ」
nb「はずさない」
俺の頭にも被せてきてふわっと翔太の匂いに包まれる。ちゅ、と一瞬だけ翔太の唇がふってきて。引き寄せられるように何度かそれを繰り返した。
nb「たまに思うんだ、涼太とふたりだけの世界があればいいのにって」
dt「だったらこうやって何度もつくればいい」
nb「おれ、重くない、？」
dt「何処が？可愛くてしょうがないよ」
nb「、涼太は俺を甘やかしすぎなんだよ、」
dt「自覚させようと思ってたからちょうどいいよ。これからもずっと甘やかしてあげる」
nb「…じゃぁさ、ぜんぶ上書きして？」
dt「ふふ、勿論」
被っていたシーツを取り払ってその上に翔太を寝かせれば、翔太が俺の指を誘導した。
できるだけやさしく触れて、傷があればそこにくちづけて。髪を撫でて耳を食んで、反らされた首筋から鎖骨へ舌を這わせて。くまなく俺の感覚に染めていく。
nb「はやくぬいで、」
襟をくっと引っ張られて漸く着衣の存在を思い出した自分に苦笑した。できるだけなんて意識しておきながら翔太に陶酔してるじゃないか。
服はそれなりに大切にしているけど、無論今は1枚ずつ畳むなんてするわけない。むしろ情事前にそんな冷静でいられるやつがいるなら教えてほしいくらいだ。翔太といると俺も何かが欠落してるんだろうか。
両手で頬をはさまれて翔太の唇が顔のいたるところにおとされる。甘い唾液を求めて渇いた舌を捩じ込むと滑らかに絡み合った。
内腿に付けられた腐った華のような穢い痕も上書きをしたいところだが、いわば鬱血。諦めてそこを撫でて入り口にたどりついた。むりやり広げられたのか僅かに裂傷がありそうだ。何をされたか聞きたいけどそれで翔太がまた心を痛めるのであれば聞きたくない。
nb「もうはなせるよ。あいつらが勝手に果てた白濁でちょっと指と玩具突っ込まれただけ」
翔太が俺の思っていたことを汲み取って事実を口にしたのはいいけど、予想もしていなかったところまで進行していた行為に虫唾が走る。…でも、2時間半もかかってしまったからそれくらいされてもおかしくないか。
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作者名：微.
| 作成日時：2020年9月22日 2時
