［La neige］ⅴ (ページ1)

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［あなたのすきなところ］ページ1

nbkj

_お付き合いしてます

(kj)

fk「康二さー、なべのどこがいちばん好きなの？」

急にふっかさんからされた質問。あの時は気にしてなかったけど、なんて答えたんやっけ。だって、全部好きやし。

樹くんたちと通話中で、椅子から落ちそうなくらい笑っとるしょっぴーをキッチンから盗み見る。僕とより電話してるんちゃうかな。

nb「でゅはははは～！」

うん、へんな笑い声も好きや。でも僕は家だと案外静かやから、ふたりでいるとあんな笑い声は僕は生み出せへん。

あ、トマトに八つ当たりしてもうた。

nb「いー匂いする」
kj「んわ、しょーたくん」

通話中なのに僕に抱きついてきとる？？と思ったら耳には有線イヤホンがなかった。

kj「ん？電話おわったん？」
nb「や、今トイレ行ってることになってるから」
kj「じゃあはよ戻らな」
nb「はやくおわらないかなーって康二の熱視線感じたからさ」
kj「うええ？ね、熱視線？なんのことやろ？」

見ていたのを気づかれたことに動揺して変な声出してもうた。

nb「ふははっ、素直じゃねえの。そろそろ終わらせるから、まってて」

僕より背が低いしょーたくんに頭をよしよしされて。
そしてなぜか有線イヤホンを外してスピーカーで話しはじめたしょーたくん。

『トイレ長くね？うんこか？』
nb「だははっ！ちげーよかまってなくて恋人が拗ねちゃったからさ」
『待たせてる間にいちゃこらすんなよ』
nb「ごめんごめん、てことで愛情たっぷりの飯できたから俺抜けるわ」
『はいはいお幸せに～』

…わざと聞かせてるんかこの会話。はずかしい。

そのあと何事もなかったかのようにしょーたくんはご飯のお手伝いをしてくれて、顔の熱をトマトみたいだと揶揄われた。誰のせいやと思ってんねん。

そのトマトもぺろりと平らげて、先に風呂を出ていた僕は出てきたばかりのほやほやしょーたくんのスキンケアをまた盗み見中。いつ見ても綺麗やなぁ。

お酒片手にテレビを見始めたしょーたくんに徐々に近づいて、ラウみたいにしれっと膝の上に乗ってみた。

nb「ん？」
kj「んーん」

お酒を強請りにきたと勘違いされたらしい。ちゃうねん。

サラサラな髪、ふんわり太めな眉、仕事の話し合いで見せる真剣で大人な眼差し、それと裏腹に眠そうにとろんとする目、すらっとした鼻筋、唇の端にあるほくろ、僕をきもちよくしてくれるこのうすい唇…

なんや、今日は触られても一切抵抗しやん。

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