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mm「ほんとに、大丈夫なんで、ほっといたら治るんで、先に寝てください」
ab「でも…心配で寝れないよ。なんか心当たりないの？」
mm「さっきの電話、ラウールだったんですけど、今日渡した海外のお土産の茶葉、絶対今日飲めってうるさいから、さっき阿部くんが風呂入ってる間に飲んだんですけど、そっからなんか変で、だからラウールに電話したけど、かわされて教えてくれなかったから、」
ab「味が変だったの？俺も飲んでみようか？」
mm「…ティーバックひとつしか渡されてないんで、もうないです」
ab「そっか、」
mm「俺も横になったら落ち着くと思うんで、阿部くん寝室行ってください」
目黒の熱い手に立ち上がらされたけど、目黒がふらついたから咄嗟に抱きとめたらバランスを崩して、ふたりでソファーに倒れ込んだ。
ab「ねえ、大丈夫じゃないでしょ、夜間病院行こうよ、！」
mm「お茶飲んだら熱出しましたって？そんなのに処方される薬ないでしょ」
ab「そうだけど、！」
mm「ねえ阿部くん、」
ab「、なに？」
mm「俺、ずっと我慢してたけど、もう限界かも、」
ab「、え…？」
mm「嫌われてもいいから、俺、阿部くんを抱きたい」
ab「、めぐ、っんん、！」
侵入してきた舌は交わしてきたどのキスよりも熱くて。どろどろに溶かされてしまいそうだった。
長い前髪から覗く瞳は熱に蝕まれて虚ろで、でも俺は吸い込まれるように目が離せなくて。気づけばお互い夢中で服を脱がせ合って肌を重ねていた。
mm「阿部くん、最近ずっとこの匂いしてるよね、俺、めっちゃ耐えてた、まじでめっちゃいい匂いする、好き、」
ab「ん、っ」
目黒のためにこの匂いにしたんだよって言いたいのに、次々与えられる快感にのまれて言葉が出ない。
自分の指を舐めて俺を解した目黒は妖しく艶めいた瞳とは裏腹に、それは涙がでるほど優しく俺を揺らした。俺の涙を拭った目黒の指は、少し震えていた。
目黒の首に腕をまわして顔をすり寄せると頸からは色香が漂っていた。興奮した目黒って、こんな匂いするんだ。なんて。
先に果てた目黒を追うように俺も果てて、無言で抱き合う時間が長く感じた。聞こえるのは冷房が可動する音と俺たちの息遣いだけ。
なんか、落ち着くな。ずっとこのままでいたい。
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作者名：微.
| 作成日時：2020年8月29日 12時
