_________ ページ11
.
ab「俺もアイス食べたいなぁ」
mm「冷凍庫にまだありますけど、風呂上がり一緒に食べます？」
ab「んーん、」
目黒の手首を掴んで食べかけのそれに齧りつく。
ab「これでいいや。ごちそうさま」
ぇ、と小さく声を漏らした目黒を追い出して扉を閉めて服に手をかける。ちょっとはドキっとしてくれたかな？
髪を洗い終えて目黒が来た日だけ使うボディーソープで手早く洗い済ませたら、今度は脱衣所で翔太に教えてもらったボディークリームを丁寧に塗り込んだ。海外のものだから香りが強いんだよね。翔太もよくこれで誘惑してるらしい。詳しくは、こっちが恥ずかしいから聞かないけど。
何回か塗ってるんだけど、匂い変わりました？とか、特に聞かれることもなく。気づいてないのかな？気づいてても言わないつもりなのかな。
ドライヤー片手にリビングに戻ると目黒は誰かと電話してて。髪乾かしてあげたかったけど邪魔しちゃうかなと思って、少し離れた場所に腰を下ろした。
あんな楽しそうな笑顔、ふたりのときは見たことないかも。
笑顔にさせてあげられないし欲も満たしてあげられないって、恋人失格だな。かなり、自己嫌悪。
mm「阿部くん？」
ab「、なにっ？電話、おわったの？」
mm「はい。ベランダ出ればよかったですね、すいません」
ab「いいよ、暑いでしょ。そうだ、目黒髪乾かしてあげるからここ座って」
mm「ありがとうございます」
自分のはもう待ってる間に乾かしたから、もうほとんど乾いちゃってる髪を涼風で乾かした。
ab「よし、できた」
髪を撫でてコンセントを抜くと、目黒の頬が火照って汗をかいてるから驚いた。俺、涼風しかやってないよね？間違えて熱いほうにしてた？
ab「目黒、暑い？」
mm「あ、はい。なんか、めっちゃ暑いです」
ab「冷房の温度下げよっか」
mm「すいません」
俺は十分涼しいから、カーディガンを羽織って隣に座った。
でも目黒の体温は隣にいる俺にもわもわと熱気が伝わるくらいで。心なしか呼吸も荒いかも。
ab「ねえ、ほんとに大丈夫？熱あるんじゃないの？」
体温計を持ってきて額に手をあてるとぴくっと僅かに反応したけど、掌に伝わる体温は微妙だった。
ab「一応計ってみなよ」
シャツの襟から体温計を通そうとすると手を振り払われて、カシャンと音を立てて体温計が床に落ちた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1749人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：微.
| 作成日時：2020年8月29日 12時
