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(fk)
照にレバーを強制的に過度摂取させられた俺は、翌日顔色が良かった。コンディションのためか、やるな照。
ま、今日はレコーディングだから顔色関係ないけどな！
今日俺は阿部ちゃんに花をプレゼントして告白しようと決めた。思い立ったら即行動。これ大事。仕入れた情報によると夜は予定入ってなさそうだから。
無難に薔薇だけど。阿部ちゃんは博識だから薔薇の本数とその意味なんて当然知ってるだろうけど、案外ロマンチスト気質があるから受け取ってくれるんじゃないかと思うんだ。
佐久間とアイコンタクトをして阿部ちゃんに近づく。
fk「あべちゃん」
セットされてないさらさらの髪をぽん、と撫でたけど反応なし。
fk「あれ？ねてるかな」
個人の仕事、一番忙しいもんな。
起こさないように慎重に隣に座りつつ、寝顔を眺める。
ほんと、綺麗な顔してるわ。
そのまま10分くらいゲームして時間をつぶしてたけどまだ起きることはなさそうで。
できれば少しでも長く一緒に居たいからそろそろ連れ出したいんだけど、むりやり起こすのは気がひけるから指を触ってみた。この指はクイズで何問正解を導き出してるんだ、なんてしょうもないことを考えたりする。
するとむく、とゆっくり阿部ちゃんが顔を上げた。
fk「あ、あべちゃん起きた。んふ、おはよぉ」
ab「…おはよう、」
伏し目がちの阿部ちゃんを見て、思わずあくびが出た。
fk「あべちゃん、今日このあとさ、俺と飯いかない？」
ab「ふっかと？」
fk「そう、ふたりで」
ふたりでなんて今までにあったっけ？断られたら、どうしよう。
ab「うん、わかった、」
fk「よかった、じゃあ行こっか」
机に置いてあった阿部ちゃんのトートバッグを持って立ち上がらせる。
ab「、え、レコーディングのあと打ち合わせって、」
fk「いーのいーの、このために俺とあべちゃんレコーディングの順番はやくしてもらったんだから」
どさくさに紛れて手を繋ぐと、弱い力ではあるけど握り返してくれた。前歩いててよかったな。ちょっとにやけてるから、こんな顔みせらんないわ。
タクシーの運転手さんに行き先を告げるときも場所がバレたくなかったから助手席に座ってスマホを見せると、運転手さんは快くそこまで連れてってくれた。
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作者名：微.
| 作成日時：2020年8月9日 21時
