［La neige］ⅱ (ページ34)

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でも、きっと何か伝えたいことがあるだろうから俺を待ってるわけで。
このままじゃ埒が明かないから、おそるおそる顔をあげた。

fk「あ、あべちゃん起きた。んふ、おはよぉ」
ab「…おはよう、」

ほんとは、寝てないけどね。

ふっかがくぁ、とあくびをした。
ふっかの指が、離れていく。

fk「あべちゃん、今日このあとさ、俺と飯いかない？」
ab「ふっかと？」
fk「そう、ふたりで」

トクン、と脈が波打つ。

ab「うん、わかった、」
fk「よかった、じゃあ行こっか」
ab「、え、レコーディングのあと打ち合わせって、」
fk「いーのいーの、このために俺とあべちゃんレコーディングの順番はやくしてもらったんだから」

強引に、でも優しく俺の手を引いて、ふっかは俺を外へと連れ出した。
ふっかには何気ない行動でも、一時的に手を繋げたことに俺は、すごく、嬉しかった。

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