_________ ページ41
.
(fk)
康二から預かった鍵で家に入って、一応連絡を入れてからシャワーを浴びてソファーで寛ぐ。自分の家みたいに居心地がいい。はやくおわらせたいからって噛んだりしてねえかな、あいつ。
番組で買ってたラグマットたしかに気持ちいい。寝れそう。
全員のアクリルスタンドと少し離れたところに写真立てがあった。
fk「ははっ、なんで俺だけなんだよ」
康二とのツーショットなんていくらでも撮ってるのに、なぜかタイで撮られた俺の写真が飾ってあった。
コルクボードに貼ったり壁に吊るしたりっていういまどきの飾り方じゃなくて、写真立てっていうのが康二らしい。
テレビを見ているとチャイムが鳴って、画面を覗くと康二がじっと見つめていた。
これでいいのか？ピ、とボタンと押すと扉が解除されたようでリュックを揺らして康二が駆けていった。んな急がなくてもいいのに。
玄関の扉を少し開けて待ってると、まるい頭をぴょこぴょこ動かして康二が帰ってきた。
kj「ただいま！」
fk「おかえり」
kj「今日は康二くん特製の肉じゃがやで！」
片手にぶら下げていた袋を受け取って冷蔵庫に具材をしまう。
fk「風呂入ってくれば？」
kj「おん！」
クローゼットから持ってきた着替えを手にしたまま、まだキッチンにいた俺の元に戻ってきた。
fk「ん？」
kj「おかえりのちゅー、してないやろ？」
fk「んはっ、はいはい」
肩に手を置いて唇を重ねると、満足そうに目を細めて風呂へ向かっていった。
チャンネルを変えてもつまらなくなってきた。テレビボードに近づくとダビングディスクが陳列されてて。紫がかったケースを抜き取ると、“ふっかさん”と書いてあった。
早速レコーダーにディスクをセットして再生してみる。
すると俺が番宣でちょっとしか出ていないワイドショーとかも編集したものが入っていた。
他にも青や赤のケースがあるから、他のメンバーのもダビングしてるんだろう。
kj「あ、見たらあかんで！」
振り返るとパジャマに着替えたほくほくの康二が俺の手からリモコンを奪って停止させた。
fk「なんでよ」
kj「はずかしいやん」
fk「俺は嬉しかったのに？」
kj「うぅ、」
fk「肉じゃが作ってくれるんでしょ？」
kj「その間にまた見るつもりやろ」
fk「うん」
kj「すのーまんの見とってや」
そう勝手にディスクを変えてキッチンに隠れてしまった。
…せっかく康二の家に来て手料理作ってくれて泊まるのにずっとテレビ見てるのもな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1378人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：微.
| 作成日時：2020年8月9日 21時
