［tropical］◎ ページ29
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ひらめ 様よりリクエストいただきました。ありがとうございます。
dtkj
_お付き合いしてます
(kj)
今日は家から見える場所でたまたま花火大会があるらしく、俺はダテと2人で見たくて家に招待した。花火大会があることは、まだ伏せて。先にシャワーも浴びて今は食事の準備中。
ガチャ、と玄関から音がしたからたこ焼きを放って玄関まで突っ走って飛びついた。
kj「おかえり！」
dt「おお、ただいま」
俺が飛びついてもダテの体はびくともしない。逞しい体やな。
dt「あれ、なんか部屋の雰囲気変わったね」
kj「模様替えしたんよ！」
今日の花火大会のためにな。
kj「着替え用意しとくから、お風呂入ってきてや」
dt「じゃあお言葉に甘えてそうするよ」
すんなり従ってくれたことに内心ガッツポーズ。
ダテの着替えを置いて、たこ焼きのもう片面を焼いてる間に俺も着替えを済ます。ちゃんと着替えてくれるやろか。ま、ダテは何事にも動じないから大丈夫やろ。
dt「康二？」
顔を覗かせたダテはやっぱり着替えてくれていた。
kj「やっぱり俺の見立ては間違ってなかったわ、似合っとるよダテ！」
ダテのは鉛色の浴衣、俺のは胡粉色の浴衣。
dt「なんで浴衣なの？」
kj「まあまあ座ってや、もうそろそろ始まるから」
きょとん顔のダテをソファーに座らせて、たこ焼き含むつまみを並べて電気を消す。
俺が座ったところでちょうどよく花火が始まった。
kj「わぁ、！綺麗やなぁ」
dt「なるほど、そういうことね」
kj「見てダテ！あれ俺の色！」
dt「ふふ、ちゃんと見てるよ」
さっくんの色、ダテの色、しょーたくんの色、阿部ちゃんの色。大きさもものによってちがって、綺麗な華が咲いては舞い散っていく。
dt「用意してくれたの食べようよ」
kj「そうやな、見惚れてて忘れとったわ」
屋台にありそうなものを作ってビールも瓶にした。乾杯、と突き合わせたそれはいつもと違う音を響かせて。
dt「非日常って感じでいいね」
kj「そうやろ〜それがコンセプトやねん」
嬉しそうに、でも豪快にビールを飲み干す姿を見たら、俺も嬉しくなった。頑張ってよかったわ。
ダテの二本目のビールを取りに行って座ってからは、お互い口を開かずに心地いい沈黙が流れて。沈黙が続いて苦じゃないって恋人ならではやなぁと思った。
パチパチと小さな音を立てて舞い踊る千輪を眺めながら、そっとダテの肩に頭をのせた。
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作者名：微.
| 作成日時：2020年8月9日 21時
