［unconventional］ (ページ6)

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sk「も～どうしたの？佐久間さんなんでも聞くよ！」

真剣な表情に切り替わったから、鼓動が早く鳴るのを隠すように明るく声を張った。

nb「高校、一緒に通えなくなった」
sk「…ん？朝の登校ってこと？」
nb「合格辞退したんだ」
sk「ぇ……なんで…？」
nb「明日から韓国に行くことになった」

ちょっと待ってよ、、合格辞退？韓国？

なにそれ…なんもわかんないよ…

nb「実はさ、一年前から事務所に所属して歌の練習してたんだけど、韓国で武者修行できるチャンスがあるって声かけてもらって。オーディション受かって行けることになったの。携帯使用不可だから、…連絡は暫くできなくなる」

目の前が真っ暗になって、爪先から体温がなくなるみたいに冷えていってるのに…
翔太の話は、俺を置いてどんどん進んでいく。

nb「約束破る形になって、ほんとごめん。だけど俺、佐久間のおかげで決心できたんだ。はじめてここに来た日、“歌手になったらいいのに”って、“俺がファン第一号になるから”って、そう言ってくれたから…本気で歌手目指そうって思った。」

…なにが“もしかして”？“俺の想いがようやく通じた”？

ばかじゃないの……能天気すぎて笑えてくる…
自分の言葉のせいで好きな人と離ればなれになるなんて、ありえないでしょ…

nb「さく、」
sk「っやだ！今は翔太の顔、見たくない…！」
nb「っ！」
nb「守ってくれないなら…最初から約束なんてしないでよ！！」

頭の中も、顔もぐっしゃぐしゃで。

こんな姿見せたくない。傷つけたいわけじゃないのに…
どろどろしたのがあふれてとまらない。止め方もわからない。

sk「よかったね〜って俺がヘラヘラ笑って送り出すとでも思った？、俺には翔太しかいないのに！！翔太は俺がいなくてもへーきなんだ、なんも考えずにどこへでも行けちゃうんだね！、っ」
nb「なんでンなこと言うんだよ！！俺だって…！」

振り向かせようと翔太が俺の肩を掴んできて。すごく力が強くて、爪が食い込んで痛い。

だけど…胸のほうが、もっと痛い。

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