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お客さまがまばらになってから清掃したら、そろそろ日付が変わる頃。
帰ったら何のアニメを観ようか熟考してたら、軽快な音と共に自動ドアが開いた。
sk「いらっしゃ…！、せぇ…」
福引のおじさんみたいになっちゃった。
だって、彫刻みたいな顔面の足長巨人が入ってきたんだもん！
陳列棚越しであんな飛び出てるの見たことないんだけど！！身長何センチだよ！！？
ru「あ、ほら。あったよ涼太くん」
これまた長い腕に肩を抱かれてる人も俺よりちょっと高いんだろうけど…
ru「これは？さっき3枚入りしかなかったもんね」
ん？なんの商品探してるんだろう？
dt「…ラウの、まだあるじゃん」
ru「涼太くんのだよ？」
dt「…えっ？」
ru「今日は俺の家でしょ、この前シーツよごしちゃうかもってすごい気にしてガマンしてたもんね」
dt「なっ…！…店員さんに聞かれてたらどうするの、」
ごめんなさい。ガッツリ聞き耳たてちゃってます…！
ru「だって、……………」
dt「んっ…」
だって何！？急に声小さくなって聞こえないよ！！
ru「ガマンしてた顔もすっごい可愛かったけどさぁ、今日は思う存分いくいくしてね」
dt「、ゃ…」
ru「3枚だとすぐなくなっちゃうから、これにしよ」
うわ、こっちきた…！
やば、カウンターからめっちゃ身乗り出してたのバレてないよね！？
sk「、」
12枚…
ru「タッチ決済で」
sk「はいっ、ではこちらに翳していただいて…」
耳のふちが赤らんだ恋人さんと目が合うと一瞬で逸らされて、足長巨人さんの肩に顔を埋めた。
ru「んふ、かわいいことしないでよ〜。あ、袋いらないです」
切り替え鬼かよ！
ru「はい、涼太くん持って」
dt「…なんでこれだけ渡すの、歯ブラシ入ったなら一緒にいれてよ」
ru「箱分厚くてチャック閉まんないもん。それにお水も持ってるし、右手は涼太くんから離せない」
恋人にゴムの箱直で持たせるなんて、ドS属性すぎだろ…
sk「、ありがとうございましたぁ」
あ、レシート渡し忘れた、
…内容がアレなだけあってレシートボックスにいれるのは気まずかったから、折りたたんでそっとゴミ箱に捨てた。
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作者名：微.
| 作成日時：2023年7月29日 1時
