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ru「だから、最後までしていいよ」
kj「いや、今日はもうしんどいやろ」
ru「俺がしたいの。…抱いてくれる?」
kj「っ!」
もぉさぁ…絶対わざとやろ。
kj「やめてって言ってもやめへんからな」
ru「言わないもん」
ほんまはちょっと手が震えそうやったけど、痛みを与えないように丁寧にラウのなかを解していく。
ru「…康二くんのって結構おっきぃんだね」
kj「おいっ、」
ru「だってちゃんと見たことなんかないもんっ」
なんやらごにょごにょしながら顔を赤らめつつ、まだ不安の色が残ってて。
kj「こわい?」
ru「…ちょっとね。だからさ…手、繋いでてほしい、」
kj「ん。…いくで?」
ru「、…っ」
なるたけ負担がかからんようにしてるつもりやけど、やっぱり苦しそうで。
唇を噛み締めるからそれをキスで防いで、かたく結んだ手を握り直す。
ru「ふ、ん…っ、、ぁぅ、っ」
噛んで血がでたのか甘さが増した口内と、うぶな啼き声に掻き立てられて律動が大きくなっていく。
kj「ラウ、」
ru「?、ぇ、っやだ、康二く、!」
手をほどいた俺に伸ばしてきた腕は取らずに体ごと抱き寄せると、つられるようにしがみついてきて。
ru「康二くんっ、ぁ、、んん…っ」
何度も何度も耳許で俺の名前を呼ぶラウが愛おしくて、爆ぜてしまいそう。
ru「またくる、っ」
kj「一緒にいこな、」
隙間なく抱きしめあって、同時に果てたラウの体温が俺に伝染していって。
愛情だけの行為だったらどれだけよかったかって、急に泣けてきた。
ru「康二くん、?」
腕を緩めたラウが俺の頬に指を這わせて、ついた涙を口に含んだ。
ru「康二くんの涙も甘いよ」
kj「…ぇ、?」
ru「大丈夫。康二くんは異常なんかじゃない」
kj「ラウ…っ」
俺の涙なんて、甘いわけないのに。
負の感情を燻らせていた俺を、守るために吐いたその嘘は。
ラウの身体のどこよりも、ひどく甘かった。
fin.
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作者名:微. | 作成日時:2023年7月29日 1時