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表示される階数に怯みそうになったら扉が開いて、手慣れた動作でカードキーを翳した翔太と部屋に入室した。
扉が閉まって中で足を止めても翔太は手を放さなくて、そこから熱を帯びていく。
sk「翔太、」
nb「あいたかった」
sk「っ、」
nb「ずっと…ずっと逢いたかった。」
振り向いて俺を捉えた翔太の目は潤んでて、声も震えてて…
それだけで、凝り性ない俺はまた涙を流す。
nb「…抱きしめてもいい、？」
sk「ぅん…」
翔太の腕におさまってるだけでも胸がいっぱいなのに、翔太の吐息が耳を掠めて…
もっと鼓動がはやくなって、いい歳した大人のくせに、こわれちゃうんじゃないかと思った。
nb「俺さ、…自分から友達だなんて言っといて、佐久間をそう思えたこと一度もなかった」
sk「ぇ…？」
nb「出逢ったあの日から好きだったんだ、佐久間のこと」
翔太が俺を…？
nb「好きだよ佐久間。大好き…」
sk「、っ」
俺の妄想なんじゃないかって言葉が翔太の声で聞こえてきて。腕の力を緩めた翔太がもう一度、俺の目を見て好きだって伝えてくれた。
直後にふわっと頬に触れた翔太の唇に、夢じゃないって実感させられて。
sk「翔太…っ」
nb「ふふ、…俺がいない間もっと泣きむしになったんじゃん？」
sk「そーだよ、翔太のせいっ」
翔太の唇の感触が消えちゃわないように涙をとめたいのに、いうこときいてくれないんだもん。
sk「俺もっ、、大好きだよ、翔太ぁ、！」
こんなぐちゃぐちゃのぶさいくなまま言いたくなかったけど、なんとか口角をあげて笑ってみせた。
nb「あの日も佐久間、そーやって泣き笑いしてさ…可愛いなって思ったんだよね」
sk「へ、」
なかなかの至近距離で、しかも頭を撫でられながら可愛いなんて言われるの…俺が声あてたアニメでもこんな甘すぎるシチュないよ…
sk「…ねぇ翔太、」
nb「ん？」
sk「もっかい、ほっぺにちゅーしてほしい…」
涙がようやくおさまったから、はずかしいけどおねだりしてみた。
nb「俺はここにしたい」
sk「、ん…っ」
翔太の指が触れて、翔太との距離がなくなって、…
nb「…もっかい、」
sk「まって…ふぁ、っ」
翔太の舌が俺の唇をなぞって…
やっと、はじめて翔太とキスしたんだって、理解した。
想像でやった仕事なんかと、ぜんぜんちがう。
こんなに、くるしいのにきもちいの…？
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作者名：微.
| 作成日時：2023年7月29日 1時
