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episode9 ページ9

Aside






隼「玲於と彼女さん?はいこれ!」

玲「彼女じゃねぇから」




隼さんからクレープ2つを受け取り、近くのベンチに座ってクレープを食べる私たち

『玲於くん、ほんとにありがとね』

気づかないうちに会計もしてくれてて

払うよ、って言ったのに

「連れてきたのは俺だし、黙っとけ、ばか」




だって

優しいけど、ほんとにばかは余計

玲「ほんと、よくそんな甘いやつ食べれるな」

さっきからじっと私のクレープを見つめてる玲於くん




『美味しいのに…なら玲於くんも食べてみる?』

甘いものが苦手そうな玲於くんが食べるなんて思ってもなかったから、冗談半分で言ってみたら


玲「じゃあ頂戴」


いいよ、って言う時間もなく玲於くんが私のクレープを食べる


…しかも1番甘そうなとこ、後で食べようと思ってたのに


って、そうじゃなくて

これ、間接キスだよ

1人で顔が赤くなってるのも知らずに玲於くんは

玲「…これ、ほんとに甘い、甘すぎ」

そう言って口周りについたクリームをティッシュで拭いてる

『…イチゴがない…』

玲「A、イチゴすきなの?」

小さい頃からイチゴが大好きで、よくたかのりくんと食べた

たかのりくんは私がいちご好きなの知ってるから、




『はいA、いちご、あげる』


そう言っていつも私にいちごをくれてたの



たかのりくんのことを思い出すだけでじわぁっと心が痛く、はち切れそうで


剛「雛乃!」

思い出したくなかった、さっきの出来事




玲「…A?」

『あ…、ううん、なんもないよ』

玲於くんが私のためにクレープ屋さんに連れてきてくれたのに、私が落ち込んでたらダメだよ




『玲於くん、今日はありがとうね、これから、隣の席だし、よろしくね』

初日からここまで打ち解けてたのにあらたまった言い方になっちゃったけれど、素直に言えてよかった

玲「ほんと、これからお前が隣の席とか、世話が焼ける」

『なにそれ、私の方が玲於くんよりしっかりしてるし!』

玲「お子ちゃまのお守りはごめんだね」

『む、玲於くんのばか』

玲「お前、俺の事馬鹿にした事、今度倍にして仕返ししてやる」


…玲於くんもかなりのお子ちゃまだけど


私が落ち込んでるのに深く聞かずに、こうやって笑わせてくれてる玲於くんには感謝がいっぱい




『…ほんとにありがとうね、玲於くん』


私は玲於くんに聞こえるか聞こえないかの声で小さく呟いた


玲於くんの耳が真っ赤になってるって知らずに




.

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作者名:pppii | 作成日時:2019年2月17日 20時

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