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Aside
『ねえ、おかしくない?笑われない?』
私は鏡の前でくるくるしながら聞く
寒かった季節からだんだん暖かく、鮮やかな色合いの季節へと変わるこの時期
今日から私は高校生
念願だった、たあくんとの登校
「可愛いよ、なんて言ったら調子乗るから言わない」
『可愛いくらい言ってよ、“たあくん”』
剛「A、学校でそのあだ名で呼ばないでね」
『分かったよ、“たかのりくん”』
剛「ん、それでよし」
そう言って頭をわしゃわしているのは、
私の幼なじみであり、2個上の、私の好きな人であるたあく…たかのりくん
『ねえ、私、朝早く起きて頑張ったのに、崩れちゃうじゃん』
剛「いいの、A、可愛いんだからそのくらいの方がちょうどいいの」
さらっと可愛いと言われたけれど私は聞き逃さない
『ねぇ!可愛いって言った??ほんと?ほんと?』
たあくんよりも身長の低い私は一生懸命つま先立ちをしてぴょんぴょん跳ねながら問う
なんか朝早く起きて髪をセットしたことなんてどーでも良くなってきて、私は笑顔になる
私って、すごく単純
今日もたかのりくんが好きで好きでたまらないの
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作者名:pppii | 作成日時:2019年2月17日 20時