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3部屋 ページ3

「改めて言うけど、名前は深川A。大学2年、経営学部。自炊は出来ひんことないけど味の保障はせえへんから、不安やったら店で買うて?あー…それと別に敬語とかいらんから!気楽にしよや」

ぺらぺらとテンプレートをなぞる様に自己紹介をするAに半ば圧倒されつつも千歳も同じように言葉を紡ぐ。

「ええと…千歳千里ばい。次、中学三年生で、趣味は将棋と散策……あと猫も好いとる!深川さんがよか人でよかった、ばってんなしてルームシェアば許してくれたと?」

純粋に疑問だった。中学三年生とルームシェアするからといって家賃が浮くわけでもなければ光熱費や水道代は2倍になる。Aは苦笑を浮かべながらアンタの従姉妹に頼まれたんや、と言った。
どうやらかなりのお人好しらしい、と千歳は思った。

「だいたい大学行ったりバイトしたりとかで家空けてる事の方が多いし、なんかあったら連絡してきて。あと、遅くても8時には家に居りや」

手際良く連絡先を交換すると、Aは約束やで、と笑った。よく笑いよく喋る人だ、千歳はわかったと頷くも、物が少ない狭い部屋を見れば彼女は家に滞在する時間の方が少ない人間なのだろうと勝手に想像できた。

「早速やけどなんか食べに行くか?」

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作者名:あやめ | 作成日時:2019年1月6日 1時

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