会 ページ6
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まあ、そのレベルでわたしの数学の成績はやばいって話。テストの成績があまりにも悪すぎて無事補習を受けることになったわたしは、放課後めちゃくちゃ重い足取りで数学教師が担任を持つ教室に向かった。ドアの窓から覗くとぽつぽつと同志の姿が見える。名前も知らない君たち、数学ってまじやってらんねえよなわかるよ。がらがらと音を立ててドアを開ければ数学教師である鬱センの生気のない気だるげな視線がこちらを向いた。まじこの人なんで高校教師とかできてるんだろ。
「Aちゃん遅刻やでー。はいこれ補習用のプリント、教科書見ながらでも人のん見ながらでもちゃちゃっと解いてはよ提出してな。俺今日予定あんねん」
『今日もやばいね鬱セン』
「かっこよ過ぎてやばいってこと?Aちゃんかわええけどなあ、さすがに生徒に手出したら職失ってまうからなあ」
『セクハラで訴えるね』
やめてやほんまにプー太郎になってまう、なんてへにゃへにゃ喋る鬱センを無視しててきとうな席を探す。と、想定外の人物を発見した。
『え?ショッピくんじゃんなんで補習とかしてんの?頭良いよね?』
あまりにも数学のできないわたしに呆れ倒しながら数学を教えてくれたはずのショッピくんが、廊下側の端っこの席に座っていた。迷わずその隣の席に腰を下ろす。
「……テストの日、熱出て休んどった」
『あーね!ほっっそいし病弱そうだわわかる!』
「そのデリカシーのなさ直した方がええで」
『え、なんかごめん』
そういや食に興味ないし食べるのめんどくさいとか言ってたなと思って納得したら怒られたので謝った。確かに男の子に病弱そうは失礼だったな。
「その素直さはええとこやと思うけども」
『あは、褒められた』
「……終わったから帰るわ」
『え待って待って待ってお願い教えてくれなきゃわたし帰れない!』
呆れたような顔をして席を立ったショッピくんを慌てて引き止める。知らん、帰らないで、知らんて、お願い!を繰り返しているとさすがに鬱センにうるさいと注意されて、ショッピくんが心の底からめんどくさそーに席に着いてくれた。
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馬場(プロフ) - 箱の湯さん» 箱の湯さん!こちらこそたくさんの嬉しいお言葉、感無量すぎます!本当ですか笑 ありがとうございます楽しみにしてますわたしも大好きです!!! (2月12日 19時) (レス) id: 26dcf45128 (このIDを非表示/違反報告)
箱の湯(プロフ) - 馬場さん» ゥオ!!まさか返信を頂けるとは思っておらず...!まさかすぎて感無量ですねエハイ!!!にしても馬場さんが描く新人組は健康にイイなア...。いつかライフラインの横に「馬場さんのイラスト」の項目を追加しますネ!!!!楽しみにしてて下さい!!!大好きです!!!! (2月10日 20時) (レス) id: 23839ce7d7 (このIDを非表示/違反報告)
馬場(プロフ) - shiyuさん» shiyuさん、コメントありがとうございます!どストライク……!?嬉しすぎます!こちらこそ読んでくださってありがとうございました! (2月10日 18時) (レス) id: be3a9a489c (このIDを非表示/違反報告)
馬場(プロフ) - 箱の湯さん» 箱の湯さん、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいンですケド…!最後までお読みいただきありがとうございました! (2月10日 18時) (レス) id: be3a9a489c (このIDを非表示/違反報告)
shiyu(プロフ) - 久々にこんなにどストライクな小説に出会えました。ありがとうございます。 (2月8日 21時) (レス) @page30 id: 199c730010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:馬場 | 作成日時:2024年1月19日 21時