と ページ21
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『わあ！？なに？』
「んー」
金曜日の昼休み、廊下を歩いていると、突然後ろからチーノに肩を組まれた。驚いてそちらを見ても、チーノはまっすぐ前を向いていて目は合わない。視線の先を追えば、ショッピくんが、目を見開いて固まっていた。
『しょ……っぴ、くん』
同じく固まるわたしのすぐ隣で、彼に向けてチーノがべえと舌を出す。
「意気地なし」
その言葉はショッピくんに向けられたものなのか、それとも、わたしに向けられたものだったのだろうか。
「で？ショッピのどこが好きなん」
その日の放課後。本来ならいつもバイトを入れているんだけど、というか今日もシフトは入っているけれど、体調が悪いと嘘をついて休んでしまった。週2、3日しか入らないバイトを休むのは今日が初めてで、最近よくぼうっとしていたわたしを気にかけてくれていた店長から、わたしの体調をめちゃくちゃ心配するメッセージが届いてものすごい罪悪感にかられている。ごめん店長、ただの失恋です。みんな帰ったり部活に行って誰もいなくなった教室でちょっと黄昏たりなんかしちゃってたら、帰ったと思っていたチーノがスマホ片手に突然現れて言った。
『あんたに言う意味なくない？』
「ええやん減るもんちゃうし。やっさしいチーノくんが聞いたるで言うとんねんで？」
『うざ！』
「あは」
うっっっさんくさい笑みを浮かべたチーノは、わたしが答えるまでどうやらここを去る気はなさそうだ。
『…………話しかけたら、最初はうざそうにされたけど、途中から笑ってくれるようになった』
「へえ？」
『バイクとかパソコンとか、趣味の話するとき、正直わたしは難しくてよく分かんないしてきとうな相槌しか打てないけど、それでも楽しそうなのが可愛い。勉強得意で物知りなのも尊敬するし、こないだ行った水族館も、4時間くらいいたけど飽きなくて時間あっという間なくらい楽しかった……とか、色々』
「ほーん」
『てか好きになるのにそんな明確な理由とかなくない？』
「あは、せやな。やってさショッピ」
『……は？』
聞いてきたくせにずっとスマホを触ってるなと思ってたチーノが、通話中、の画面をわたしに見せてにやりと笑う。
「心配せんでも俺とはなーんもないから。2-Bの教室やで、今度学食奢りな」
スマホに向かってそう言い放ち、通話終了をタップしたチーノが、逃げんなよーなんて手をひらひらさせながら去っていく。のを、わたしは呆然としながら見送った。
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馬場(プロフ) - 箱の湯さん» 箱の湯さん！こちらこそたくさんの嬉しいお言葉、感無量すぎます！本当ですか笑 ありがとうございます楽しみにしてますわたしも大好きです！！！ (2月12日 19時) (
レス) id: 26dcf45128 (このIDを非表示/違反報告)
箱の湯(プロフ) - 馬場さん» ゥオ！！まさか返信を頂けるとは思っておらず...！まさかすぎて感無量ですねエハイ！！！にしても馬場さんが描く新人組は健康にイイなア...。いつかライフラインの横に「馬場さんのイラスト」の項目を追加しますネ！！！！楽しみにしてて下さい！！！大好きです！！！！ (2月10日 20時) (レス) id: 23839ce7d7 (このIDを非表示/違反報告)
馬場(プロフ) - shiyuさん» shiyuさん、コメントありがとうございます！どストライク……！？嬉しすぎます！こちらこそ読んでくださってありがとうございました！ (2月10日 18時) (レス) id: be3a9a489c (このIDを非表示/違反報告)
馬場(プロフ) - 箱の湯さん» 箱の湯さん、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいンですケド…！最後までお読みいただきありがとうございました！ (2月10日 18時) (レス) id: be3a9a489c (このIDを非表示/違反報告)
shiyu(プロフ) - 久々にこんなにどストライクな小説に出会えました。ありがとうございます。 (2月8日 21時) (レス) @page30 id: 199c730010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：馬場 | 作成日時：2024年1月19日 21時
