5個目 内ゲバなんて可愛いものじゃない ページ5
どれがいい？と聞かれ一着のドレスを指差す。これなんかいいかも知れないと思った。似合う似合わない置いといてな。
os「じゃ、それも買おうな」
『なぁ毎回私に選ばせるの何？』
似合わないかもしれないのに。
os「自分で見て選ぶってのがええんよ。おひいさまの選眼は素晴らしいんやし」
『それは人を選ぶときだけで』
自分を着飾ることには疎いんので。お金の無駄だと思うけどなぁ。選んだものに限って売らせてくれないし。
os「次はアクセサリーやな。おひいさまの髪の毛長くて綺麗やからそれに似合うもん選ぼう。何にしましょか」
『オスマンは何がいいと思う？』
os「もー、俺ばかりに聞きますやん」
そりゃあそうだよ。
『私より私の外面分かってる。オスマンが選んだものなら絶対似合うでしょ。私知ってる』
センスに関しては完全に信頼してるのもある。
os「ふふ、当たり前やん」
嬉しそうに目を細めるのを私は見逃さなかった。褒めると本当に嬉しそうにしてくれるんだから。
ドレスもアクセも選び終わり、今日の予定は(多分)無くなったので農場へ足を運ぶ。
すると廊下の向かい側からでかい声に取り巻き達の笑い声。うわ、最悪。お前この時間狩りとかに行ってんだろ。避けようとしたが目があったので仕方なくドレスを掴んでお辞儀をする。
『ご機嫌麗しく、お兄様』
「ん？あぁ、お前か」
挨拶くらい返せや性根納豆野郎。
「なんだ、挨拶ができる知性は身についたのか」
『お兄様こそ挨拶だと認識する知能を積んだようで』
王族の兄弟なんて大抵こんなものですよ。えぇ。この国のトップは実力主義なので男女関係ない。なので互いにギスギスしてます。えぇ。面倒くせえ。
「今日は侍らしてないのか？」
『やだお兄様。侍らすなんて』
あいつらの事だろう。いつもより口が回るのは私が一人だと思ってるからだ。誰かいればすぐ怖気づくってのに。
「お前は母親と同じで、人を誑かし侍らすことは一流だからな」
カツンとガラスの靴を鳴らす。小心者の兄はその音にビビり肩を上げる。が、すぐに私を睨んだ。
「なんの真似だ。」
『お兄様に構ってあげたいのですが、用があるのでどいてもらっても？』
「お前がどけ！」
『半身も切れないお兄様のお顔を立ててあげましょう。どうぞ』
廊下の端に移動して頭を下げれば、兄は1つ2つ言葉を吐き捨てて視界から消える。
全く心も脳みそも身体も小さいんだから。失礼、身体が小さいんじゃなくて顔がでかいのか。
さて、私が靴を鳴らしたのには理由がある。
6個目 躾は日々の努力の賜物→←4個目客観の方が似合う時もある
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あまね(プロフ) - この作品大好きですううううううううう (10月1日 21時) (
レス) @page20 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - 毒舌で芯のある女の子大好きです。一目惚れしました。マジカッコイイ。天才。 (2022年2月18日 20時) (レス) @page20 id: e16e3e06be (このIDを非表示/違反報告)
ぴく(プロフ) - 今までになかったこのクセがある作品が大好きですです。作者様の気が向くまで私たちはいつまでも待っていますよ。 (2021年9月27日 17時) (レス) @page20 id: 8f6e3156ea (このIDを非表示/違反報告)
雨音 - 更新楽しみにしてます！ (2021年3月24日 13時) (レス) id: 13ab585311 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 主様の作品、私が思い描いていた通りのもので本当に楽しく読ませていただいております。無理せずに更新していただければ幸いです。これからの更新も楽しみにしております…!! (2021年3月18日 19時) (レス) id: d66a5d749d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年3月19日 22時
