76話目 ページ26
夕暮れの教室って、なんかこう、物悲しさを感じる。
教室の中にいる緑のパーカーはつまらなそうに机に座って足をぷらぷらさせている。
『ゾム』
声を掛ければ、彼は驚いたようにこちらを見て破顔する。
zm「キョウカ、お前もロボロに呼ばれたん？」
『んー、ま、そんなところ』
近くに行きゾムの真正面に立つ。
zm「ほーん。あいつ呼んどいたくせに来ないんよ。帰ろうぜ」
『ねぇゾム』
zm「ん？」
彼のフードを掴み、ぐいと手前に引く。大きく開かれた緑の瞳は宝石のようで
『元気にしてた？』
zm「は、っんう！？」
ずれないように彼の唇と唇を合わせる。これで記憶戻んなかったらただの痴女なんだが。さて
ぱっと手をはなすと、彼はふらふらと後ろに下がり、机に手をつく。
zm「なにし、・・・っがあ・・！？」
真っ赤な顔は途端に青くなって。
『ごめんゾム。少しだけ我慢して』
教室の外に目をやれば、ロボロとコネシマが入ってくる。
zm「なっ・・・テメェら・・！！」
kn「なぁこれ大丈夫なんか？」
『そろそろ気絶する。30分もすれば起きるから、くられ先生とこ運ぼう』
rb「分かった・・っうぉ！あばれんなやゾム！」
ゾムは二人の手を振り払い、私達から距離取る。まだ動けるのかすごいな。凄いが
『ゾム』
zm「っ、うぇ・・、が、ぁっ・・！なん、なん、や・・！っざ、けんな」
ゾムに近づき、彼の顔を両手で挟む。
『全て話すから』
zm「すべ、っ、ぁ？・・・・しん、だ、はずや」
糸が切れたように彼の体は私に傾く。浅い息を漏らしてるが、じきに落ち着いてくるだろう。
kn「落ちた？」
『落ちた。今のうちに運んじゃおう』
rb「よっと」
ロボロ一人で担げるの？体格差半端ないけど。
『よし、いこ』
時は少し遡り、前日のファミレス会議
『お前ら二人、仲間に入れるなら誰だと思う？』
その問いに二人は即決で答える。
kn「ひとらん」
rb「兄さん」
二人とも違う人間を出すか。
『その心は？』
kn「二人とも証拠さえ出せば動いてくれるからやな。」
rb「他の奴らは感情や利益を考えるけど、あの二人は動いてくれると思うで」
すぐ味方になってくれるのはありがたいな。
kn「あと、ひとらん復讐鬼って呼ばれるしな。お前のやり方に合ってると思う。げどらんやし。何より一度仲間に入れれば忠誠心高いわ」
rb「兄さんは仲間内で声が通るわ。グルッペンが怒らせると怖いっていうくらいな」
証拠さえ上がれば仲間にでき、なにより力になるな。
『ま、まずは明日のゾム』
rb「俺が呼び出すから、あとはキョウカさん宜しくな」
『おう』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1637人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ガチャ爆死した - 唐突な百合に吐きかけた…注意書きしてください、お願いしますガチで地雷なんです (2023年1月2日 17時) (
レス) @page9 id: 5aa1bb0c09 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あのゾムとシッマがらっだぁ達に電話かけたとき俺めっちゃ混乱して猫のところ行って落ち着いてまた見て混乱するっていう謎の行動をしてしまったのですが！？…家族寝てて良かったわ… (2020年8月31日 23時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
彩羽 - ５９話の夢主イケメンか？惚れたわ (2020年4月12日 14時) (レス) id: 8500c7cb94 (このIDを非表示/違反報告)
ひなひなひなはなひなはな - まっっじで！このシリーズ好きです！強いていうなら、このシリーズ落ちはいないのですか？まだ途中までしか読んでないので、もしいたらすみません！ちなみに私はゾムニキ推しです（） (2020年3月15日 3時) (レス) id: 6dd1ea0e59 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ~ちゃん - 読んでるコッチが頭使う、、、 [そして彼女は、この小説にのめり込んでいくのであった。。] (、、、は??) ww更新頑張れくだせぇ!! (2020年3月12日 12時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧月
| 作成日時：2020年1月24日 16時
