三匹目 〃 ページ18
tn「ご主人！！！」
『えっなに！？』
ロッキングチェアでぐうぐうしてたら、箒をもったトントンが肩を上げてこちらを見下ろす。
tn「あんた部屋かたせって言ったよなぁ！？なんなんあの部屋！」
『豚小屋？』
tn「豚はきれい好きなんやぞ豚に謝れ」
『ごめんね豚』
tn「いや俺に謝るな！」
彼を拾ってから20年。見事な青年に成長しました。オカン属性付与されてんのはびっくり。私の育て方がいいんだね。
『あ、街に行こうと思ってたんだよ。忘れてた』
そろそろ薬の材料が切れちゃう。
tn「は？聞いとらんけど？」
『言ってないもまってくれトントンその両手の剣をまずは下ろして友好的な会話をだな』
tn「うるせぇ切り刻むぞ」
『なんか好きなもの買ってあげるから！』
魔法の言葉に彼は目を輝かせ、ほんま？と聞いてくる。あぁそういうところは昔と変わらず可愛い。
tn「え、何買ってもらおうかな」
『んじゃ準備してね。あ、こら豚てめぇ人の裾に噛み付くな！』
tn「ご主人豚に愛されてるかんな仕方ねぇな」
『愛し方！！！』
街には活気が溢れてる。商店街に行けば色々なのが売ってるだろう。
『トントンそろそろ新しい服買おうか。きついでしょそれ』
tn「俺それより赤いマフラーほしい」
『赤大好きだねぇ。いいよ買ってあげる』
昔は自分の瞳の色ですら大嫌いだったっていうのに。いい育ち方をした。やはり腕がいいんだな。私のな。
いやそれにしても店先ではしゃぐの可愛くない？天使か？
たくさんの買い物を済ませ、両手に荷物を(トントンが)抱えながら近道の路地に入ると。
『！』
tn「んぶ、急に止まるな！」
『ごめんごめん』
トントンは荷物の横から顔を出し、眉をしかめる。
路地には通せんぼをしている不良が五人。暇なのかな？
「おう、ここを通りたきゃ金払えよよそ者」
お金全部使っちゃったんだが。魔法で殺してやろうか。あ、だめだ杖置いてきちゃったわ。
『はー・・』
tn「面倒やな。殺す？」
『うーん、どうしよっか』
来た道戻ろうかな。二人で目を合わせて首を傾げてると、恐れない私達に苛ついたのか、男は乱暴な声でこちらを呼ぶ。
「調子乗ってんじゃねぇぞ！」
「・・え、てかアイツ目赤くね？」
「ほんとだ」
ええやろわしの子供かわいいやろ。
「キモチワル」
『あ』
馬鹿やめろよお前死にたいのか。トントンの腕から落ちていく荷物を、私が受け止める。ちらりと上を見上げると
tn「・・・は？」
額に青筋を浮かべ、瞳孔ガン開きのトントンが
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まうるもち - 好きです....文章が神.....いつの間にか読み終えていた不思議 (2019年10月7日 23時) (
レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 紫龍さん» 誤字ですごめんなさい！ご指摘ありがとうございます！ (2019年10月3日 6時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
紫龍 - 碧月さん» 失礼します…knさんの2条目『後者裏』って『校舎裏』の事ですか？誤字とかじゃなかったらすみません！！ (2019年10月2日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - アルムさん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年9月29日 9時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - コメント失礼します！碧月さんの作った小説はやっぱ神ですね！途中で気づきましたがemさんの小説の六限目の２０行目の「…そらは愛おしさへと…」は「…それは愛おしさへと…」じゃないでしょうか？間違ってたらすみません！更新楽しみにしています。 (2019年9月29日 8時) (レス) id: 9866a4ca3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月17日 6時
