一匹目 魅了の魔術（tn） ページ16
⚠魔女集会で会いましょうパロ
ある街は、半分だけ森で覆われていた。住民は言った「あれは魔女の森である」
近寄るな。触れるな。中に入るな。見つかったら魔女によって呪われる。
森が危険だから子供に入らせないようにという、親の作り話だと？
いいや、違う。
この森には本当に【魔女】が存在する。
豚の魔女と恐れられる、一人の女が実在する。
『んぁ』
木々の間から溢れる日光を感じている今日この頃。庭のロッキングチェアでゆったりと昼寝をしていたところ、一匹の豚が私の袖を噛み引っ張る。
『何事よ』
豚は早く来いと言わんばかりに袖を引っ張る。
ねぇまってそんな強くやる千切れちゃうからお前これちぎったら次の服の材料てめぇの皮だからな。
私の考えが伝わったのか、袖は離すが今度は鳴き始める。余程何か伝えたいのだろう。ここまで意思を発するのは珍しい。
『わかったわかった・・たっく』
興味半分、諦め半分で腰を上げる。
『おやまぁ』
豚のあとに続くと、他の豚達が何かを囲んでる。お前らどこにいるんかと思ったらここで何してるんだ。トリュフでも落ちてんのか？
あぁいや、違うな。
なにか黒いものが倒れてると思ったら、人の子供か。村の人間か？全く、ここには入るなと親に言われなかったのか。
『ほれほれ、お前ら人間じゃなくて高級きのこ探せよ』
周りの豚をどかして、男の子の横にしゃがみこむ。気を失っているのか、全身を地面に預けて目を閉じている。
『・・ふむ？』
迷ったにしては怪我が多いな。この森地面はそこまで危なくないぞ。
気になって男の子の体全体を見てみる。脱がしてないよ。安心して。
黒髪を七三に分け、顔にはヒビの入った眼鏡。うーん。やはり傷が多い。服をちらりとめくると、あざができてる。これ昨日今日のじゃないな
tn「・・ん、ぅ・・」
『わ』
男の子の目がうっすらと開く。そこからまるでルビーのような光が漏れていく。まさかこの子
tn「・・え？」
男の子は自分の服が目の前の知らねぇ女に捲られている事を理解し、一瞬固まる。うん、ごめん。
tn「だ、誰・・？」
『こっちの台詞』
大きく開くその瞳の色は、血のように赤く、宝石のように輝く。
『お前もしかして捨てられたん』
tn「っ・・・」
酷く傷ついたような顔を見せ、彼は俯いてしまう。
キラリとしたものが私の視界に映る。
おうおう待て待て。
私は彼の顔を挟んで上げさせる。涙を浮かべる彼の瞳が、とても
『綺麗な赤だ。美しい』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まうるもち - 好きです....文章が神.....いつの間にか読み終えていた不思議 (2019年10月7日 23時) (
レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 紫龍さん» 誤字ですごめんなさい！ご指摘ありがとうございます！ (2019年10月3日 6時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
紫龍 - 碧月さん» 失礼します…knさんの2条目『後者裏』って『校舎裏』の事ですか？誤字とかじゃなかったらすみません！！ (2019年10月2日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - アルムさん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年9月29日 9時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - コメント失礼します！碧月さんの作った小説はやっぱ神ですね！途中で気づきましたがemさんの小説の六限目の２０行目の「…そらは愛おしさへと…」は「…それは愛おしさへと…」じゃないでしょうか？間違ってたらすみません！更新楽しみにしています。 (2019年9月29日 8時) (レス) id: 9866a4ca3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月17日 6時
