3発目 〃 ページ12
〜〜ut〜〜
女の一人から連絡が来て、あぁ別れを告げられるのだと直感でわかった。
人を交えて会話をしたいというから、コネシマを連れてきた。文句を言ってたがしぶしぶとついてきてくれた。
ファミレスの指定された席で少し待っていると、女とその友人が到着した。
綺麗な女性だな。と思った。
僕がへらりと笑いかけると、友人は嫌そうに顔をしかめる。美しい顔が歪むのは最高だ。
女は遠回しに回りくどく言葉を吐き出す。面倒やなぁと半分聞き流していると
最後に別れを告げられた。僕は残酷な言葉を突き刺す。
もちろん彼女は傷ついた。恋人かそれ以外かの区別のつかん女はこれだから面倒だ。
コネシマは俺を制するように視線を向け
俺を殺しそうな形相で睨みつけてくる友人。その2つの視線を軽く流す。
言いたいことはもうないのか、彼女は口を閉ざして涙を隠すように前髪を触る。
ここにいるのも時間の無駄なので、帰ろうと促して席を立つ。
kn「お前いつか刺されるで」
ut「そんときはそんときや」
コネシマは財布を広げ会計を済ます。俺のぶんも払ってくれとるわ。優シマやな。心無いのに。
kn「これ借金に入れとくかんな」
ut「チッ」
kn「舌打ちすんなや！」
優シマじゃなかったわ。
ふと、大きくなる足音に二人で音源を見る。彼女の友人や。冷ややかな瞳がよお似合う。
シッマが会計しといたで、という旨を伝えると小さく感謝をする。
どう考えても会計のことじゃない。彼女のことで俺に何か言いたいのだろう。
何、と聞こうとしたその時
友人の手が俺のスーツに伸びる。身構えるまもなく、鋭い痛みと音が頬に走る。
眼鏡の割れる音と、じんじんと痛む顔。コネシマが唖然としている中、友人は俺の胸ぐらをつかみあげ
『二度とあの子の前に現れるな、クソが』
そう吐き捨てる。
その時、さっきのビンタ以上の衝撃が体を貫く。雷に打たれたとしても、これ以上の衝撃ではないだろう。
口の中が甘くなる。心の奥から、甘ったるいのが溢れだして止まらない。
あぁこれは。俺は知ってる。もう何年も前に置き去りにしてきた感情だ。おかえり
俺はメガネを拾うのも忘れ、友人の肩を掴む。やり返されるとかと思ったのだろう、少し怯えて振り返る友人の手をぎゅっと握れば戸惑いの表情を見せる。
あぁ、なんて愛おしい
ut「惚れた」
感情が言語化する
ut「ねぇ君名前なんていうの」
疑問が言葉に現れる
ut「僕と付き合ってくれへんか」
欲望が押さえきれない
今までどの女より、君に一番惚れてしまったんだ。
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まうるもち - 好きです....文章が神.....いつの間にか読み終えていた不思議 (2019年10月7日 23時) (
レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 紫龍さん» 誤字ですごめんなさい！ご指摘ありがとうございます！ (2019年10月3日 6時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
紫龍 - 碧月さん» 失礼します…knさんの2条目『後者裏』って『校舎裏』の事ですか？誤字とかじゃなかったらすみません！！ (2019年10月2日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - アルムさん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年9月29日 9時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - コメント失礼します！碧月さんの作った小説はやっぱ神ですね！途中で気づきましたがemさんの小説の六限目の２０行目の「…そらは愛おしさへと…」は「…それは愛おしさへと…」じゃないでしょうか？間違ってたらすみません！更新楽しみにしています。 (2019年9月29日 8時) (レス) id: 9866a4ca3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月17日 6時
