33件目 彼女の世界は ページ34
物価の上がり下がりが人の声で一瞬にして変わり
人々は歩みを止めず店頭の品物を横目で見る。
食べ物の匂い。
太陽の光。
『・・・』
目的の場所である商業地についたはいい。が、あまりの人の多さに圧倒されそう。
ut「どしたんキョウカちゃん。顔色悪いで」
口数の減った私に気付き、大先生はつばの下から私の顔を覗き込む。
『大丈夫』
体調に問題はない。ただ、ここまで人が多いと新鮮で驚いてるだけだ。いや本当にもう人がごった返しているとはこういうことか。
gr「まずは分かれるか」
今日の行動を決めるため、騒がしい喫茶店の席を取る。
gr「大先生とエーミール。俺とキョウカで異論はあるか？」
ut「俺もキョウカちゃんと回りたいけど、それでええよ」
私は別に誰でもいいんだが。エーミールも異論は無いようなので、組分けはこれで。
『ちなみに何でこの組み合わせ？』
gr「エーミールがいれば大先生は女にちょっかいかけないだろうし、大先生は女性に話しかけられるから」
『私とエーミールでもいいんじゃないの？』
gr「お前らであって二日目だろ。」
そういえばそうだった。忘れてた。エーミールと目があい、彼もそれを思い出したのか照れ臭そうに笑う。
ut「あとま、グルちゃん顔怖いからな。俺らみたいな男といるより、可愛い女の子といたほうが聞き込みしやすいんよ」
gr「大先生？」
後ろから溢れ出る怖いオーラに大先生はすくみ上がる。自業自得すぎて助ける気も起きない。だが、まぁ、彼の言うことも最もだな。
gr「今から・・そうだな、8時間後。三軒隣にある店で待ち合わせだ。」
ut「はーい」
em「分かりました」
二人は席から離れ、外に出る。行った方向を確認し、私達も外に出てそれとは反対の道に進む。
外の世界というのはあまりにもキラキラしたものがおいてあり、殊更この地には人の目を引くものが多数ある。目を奪われるようなものばかりで、視界が色んな場所に転じる。
gr「ふ、ふはっ」
『？』
上からの笑い声に視線を定めると
gr「何キョロキョロしてるんだ？」
口に手を当て、面白いものを見た、とでも言いたげに口角を上げている。
『珍しいものばかりだから』
グルッペンの笑いに、流石に落ち着かなすぎたと我にかえる。
gr「交易品や城下町くらい行くだろう。その中にそういうものはなかったのか？」
『行ったことも見たこともないからわからない』
私の部屋にあったものは全て決められたものだからな。そんなことを考えながら、陽の光に当たる店頭のアクセサリーに自然と目が行く。
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ネメ - grちゃん視点のヘラちゃんのシーンマジで鳥肌立ちました...文才神... (5月18日 1時) (
レス) @page22 id: eb05b364fd (このIDを非表示/違反報告)
ノコキノ - めっちゃ面白いです！夢主の性格がなんかカッコイイし…！更新頑張って下さい！続き楽しみです！ (2022年3月2日 16時) (レス) @page46 id: d2ad17c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
himahima(プロフ) - え...かわいい...好きです (2021年7月28日 4時) (レス) id: aa9925d685 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 今更見つけました()好きです、更新待ってます！ (2021年4月3日 1時) (レス) id: c9684e4af6 (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 突然の東方要素(好き) あっ、(この作品)すきです。 (2021年2月1日 21時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月9日 12時
