No.12 ページ13
温子「長いこと 旦那とうまく行ってへんのは
知ってたけど エリちゃんが…」
火村「衝動的なことだったと思います
確かな殺意があったかも定かではありません」
有栖「積もり積もったものが何かで爆発したんやろか」
火村「しかし この事件には 犯人が もう一人いる
彼女の言う通り 誰かが隠し部屋から遺体を運び出し彼女を脅した」
温子「そんなこと誰が？」
火村「宇田川さん
あなた25日から27日までどこで何をしていました？」
温子「ちょっと 何やの？
私を うたごうとんの？」
火村「もう一人の犯人は
志摩恵里香のスケジュールを把握していました」
温子「そんなもん うちのスタッフみんな知ってます
第一 車の免許も持ってへんのにどないして死体を運ぶんよ
あのね 私なんかより 志摩さんのマネージャーに聞いたらどうです？」
有栖「確か城戸さんですよね？」
温子「私あの人 何か好かんのです
人を見透かしたみたいな顔して
私に言われて来たって言わんといてくださいよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
火村「ええ はい そうですかなるほど 床からルミノール反応も出ましたか
凶器の血痕も志摩征夫のものと 志摩恵里香から何か新しい情報が出たら 連絡ください はい
失礼しました えっと」
城戸「警察の方から伺ってます
犯罪学者の火村さんと作家の有栖川さんと美術家の名字さんですよね」
そう言うと城戸は有栖と火村を逆に手を添えながら言った
有栖「あ いや…逆です」
城戸「えっ？」
有栖「えっ？」
有栖「学者に見えます？」
城戸「あぁ すいません 勝手な勘違いで」
有栖「そんな 作家に見えへんかな？
あっ どうぞ お座りください」
『ごめん 私ちょっと行くところあった 後でまた 連絡するから』
有栖「えっ？ ちょっ おい名前！？」
火村「あいつなら大丈夫だ」
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作者名：光 | 作成日時：2016年2月1日 15時
