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松倉side
Aが好きだ。
笑った顔なんて可愛くて愛おしい。
一緒にいるだけで楽しくて幸せで、ずっと隣に居たいと、そう思った。嘘なんかじゃない。本当にそう思ってる。
この先もずっと隣で笑ってて欲しい。
笑って欲しかった。
･
『…ね、嘘だよね？』
松倉「ホントだよ」
『なんで…、私何かした？海斗が嫌がるようなこと』
松倉「違う、好きな気持ちは変わりないし、そばにいて欲しい。けど、Aは自分に言い聞かせてるような気がする」
付き合い始めてからずっと思ってた。
好きだって紡いでくれる度に、嬉しいのにどこか苦しくなる自分がいて
不安になって、俺なんかどうせ代わりなんだからって、
そう思う度にAから貰う好きが恐くなった。
『……やだよ、ね、海斗』
松倉「………ごめん、またね」
Aに背を向け、そのまま帰った。
後ろから聞こえる声も全て無視して家に着いてからも届くメッセージに既読を付けなかった。
･
もう自分に自信がなかった。
好きな気持ちは負けないとか強がってたのに
Aを思う度、Aを縛り付けてるんじゃないかってそう思ってしまった。
本当に好きな人と結ばれて欲しい
元太ならきっとAを心の底から笑わせてくれると思うし好きでいてくれる。俺みたいに突き放したりしないはず。
だっせえなぁ、おれ、
__
松田「………は？ガチで言ってんの、」
松倉「そうだよ」
松田「あんだけ好きだって言ってたのに、好きじゃなくなったとかAのこと馬鹿にしてる？」
松倉「してねえよ。だけど、俺じゃ無理だった。Aのことを幸せにして欲しい」
責任転嫁、とでも言うのだろう。
『好き』って言葉は嬉しくて幸せなのにここまで苦しくなる。
この2文字はきっと呪いの言葉だ。
･
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ぴぴ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございますー！そう言って頂けて、嬉しい限りです。 (2020年12月20日 11時) (
レス) id: e083ecf7aa (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - ほんとにこのお話大好きです。 (2020年12月16日 0時) (レス) id: 5ef67c839b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ
| 作成日時：2020年12月5日 19時
