みんなの愛され者 #5 【TJ】

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悪いウワサ


名前は言わなくとも伝わる酷評







もう全然慣れたけど、その中でも耳を塞ぎたくなる話を聞いてしまう。



`そういえば、松田くん熱愛の噂あるらしいよ〜´

`あの女優さんでしょ？お似合いだよね、映画でも恋人役するみたいだし…´









なんか、不安になる。

愛されてるのはすごく分かるんだけど、


なんだろう、不安で堪らない。




周りの評価なんて気にすんな、そう言われたけども。








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『私と元太って、どう見える？』


西畑「は？」


『聞いてるの』


西畑「飼い主と犬って感じやけど…突然どうしたん？」


『大吾嫌い。しにたい。』


西畑「いきなりなんなん、俺泣くで」









東京に仕事に来てた大吾

私に会いたいって可愛いお願いを受け、私の家に呼んだ。




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傍から見たら、やっぱりそうなのか。

付き合い始めて半年くらいは経つけど一抹の不安は消えなくて、ずっと心の中に住み着いてる。




自分に自信が無いのが悪いけど、

元太がモテるんだもん。それがだめ。




どうしたらモテなくなるんだろうとか考えるけど、元太って内面までかっこいいからモテなくなることは絶対にない。









西畑「俺もまあまあモテてんで？」


『知らん、聞いてない』


西畑「好きやったらそのままでおったらええやん」









大吾に励ましの言葉を貰ってると、

突然家のインターホンが鳴り響く。




扉の覗き穴で外を確認すれば変装をした元太がいて困惑する。



戸惑いながらも鍵を開ければ勢いよくドアが開き玄関先で元太に抱き寄せられる。







…うわ、待って、今色々やばい。

元太に大吾をお家に呼んでること教えてない、









西畑「Aどうした…」


松田「え？なんで」





『あの……えっと、』









身体が離れると私と大吾を交互に見て、

最後に私の顔をすごい顔で睨みつける。









大吾にごめんね、って伝えれば首を横に振り察したのかそのまま私の家を出て行った。

ガチャンと扉が閉まる音がすれば低くてどこか寂しげな声を出す。









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