ねえ、せんぱい （緑）

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中村side









お風呂から上がってスマホを確認すると


せんぱいから着信が来てた。






慌てて折り返すと中々繋がらない。


せんぱいから電話だなんて珍しい。もしかして初めてじゃない？うわ、めっちゃ嬉しい。






ワクワクした気持ちのまま待ってると「あ、」とせんぱいよりも少し低い声。……え？誰？川島さんとはまた違った声。









七五三掛「…あ、繋がった？？」


中村「えと、」


七五三掛「○△の居酒屋に来てくんない？俺ら待ってるから」









それで切れた電話


……え、なにごと。




せんぱいの番号なのに違った人、ましてや川島さんとは違う男の人の声だったし。




違和感を抱きつつも言われた居酒屋に行けば、川島さんと別に男の人がふたりいた。









七五三掛「中村くん？」


中村「はい、どちら様でしょうか」


吉澤「ごめんねわざわざ。Aを家まで送ってくれない？同じマンションでしょ？」


中村「いや、そうですけど……えと、」


川島「こちらは閑也としめ。Aとは大学時代の友達。ごめんね！よろしく！」









色々と適当に纏められて3人はせんぱいを置いてお店を出ていった。




………は？？




一緒に飲みに行ったの自分達でしょ？なんで俺に任せるわけ？まあ、有難いけどさ。









川島さんにおぶられてる姿を想像すると嫉妬で死にそうだし、それを免れて助かった。









中村「せんぱい？」


『んー……のえるもう飲めないって…へへ、』



中村「せんぱい」


『のえる…、』









聞いたことないくらい甘い声で、




……何で俺呼ばれて家まで送り届ける事を勝手に任されたのに、こんなモヤモヤしないといけないわけ。









中村「A……さん、」


『……、』


中村「A、帰ろう。後ろ乗って」









酔ってて、意識がハッキリしてない事をいいことに呼び捨てしたことは許して欲しい。



俺の事を川島さんと思ってるのか「のえる」ってまた甘い声を出して俺の背中に体重を預けてくる。









………はあ、まじでツラい。









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