ねえ、せんぱい （緑）

1 ページ1

・









「新入社員を紹介する、中村海人くんと松田元太くんだ」




中村「営業事業部に配属された中村です、よろしくお願いします！」



松田「同じく営業事業部に配属された松田元太です、頑張ります！」









第1印象は元気で可愛い子



ネクタイなんて曲がってて、スーツも硬そう









「じゃ〜…この子たちの指導を樋口！お前に頼んだ」



『…私ですか！？』


「中村くん、松田くん、なにか分からないことは全て樋口に聞くんだぞ！」









課長はたまに私に無理なことを任せてくる。




新入社員ふたりを私に任せるか？普通。


ただでさえ今新しい営業の仕事を任されて大変なのに。








課長は私の肩をビシビシ叩いてきて「任せた！」と無責任な事を言ってきて、セクハラ＆モラハラで訴えるぞ。このハゲ。と心の中で悪態をつく。









『えっと、中村くんと松田くんだっけ樋口Aです、』



中村「せんぱいよろしくお願いします」


松田「よろしくお願いします！」









キラキラなスマイルを向けられると、頑張らないと、と思う。









とりあえず各フロアの説明、資料の作り方、お世話になってる営業先について詳しく話した。ふたりともきちんとメモしてるから真面目な子だ。









『…で、説明は終わり。明日から早速資料作りとかやってもらうんだけど大丈夫そ？』


松田「大丈夫です！」


中村「頑張ります！」



『うん、頼もしい。分からないことは聞いてね？じゃー戻ろっか』









会社の理念とかが書かれた資料を渡し、会議室を出ようとした。









中村「Aさん」


『うん？』









突然後輩から、しかも初日に下の名前で呼ばれたのは初めてで少しビックリ。









中村「ねえ、せんぱい」


中村「好きになりました」









私の思考は、いっきに止まった。









･

2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す